紅花染
ゆだねきる旅で山形に寄った時に出逢った、鈴正の紅花染め。
すっかり惚れ込んでしまったその色に
その場で「修行させてください!」とお願いし
その後、紅花摘み、紅餅作りと再度山形へ修行の旅に出ているのですが
それをブログで報告していないっていうね…( ;´Д`)
まぁ、、、
そういうわけで、
今回は染液を作る&実際に染める作業を学びに山形県は河北町へ。
精霊染めを一緒に習い
足袋や日本のカワイイものを発信したい
つい先日札幌から仙台に(夫の転勤で)引っ越した恭子ちゃんと
前日入りし、温泉と地酒を愉しみ
麻糸産み後継者講座の同期で
着物LOVEで
藍染、紅花染めも育てるところから
ゆだねきる旅で白馬の着物でお花見に誘ってくれた
やっていることがとっても近いマッコさんfrom長野と
朝に合流して
鈴正にお邪魔しましたー
お互い勘違いして、一日間違えていたため染液がまだ仕込まれておらず
図らずも染液の仕込みから見る事が出来ました。
紅餅を晒の袋に入れて
液に対して10%の炭酸カリを混ぜて
置く事約一時間
この染液はなんと5時間しか持ちません。
しかも後になればなるほど濁りが出て来るため、
素早く、かつ何度も
じっくり時間をかけて染める必要があります。
待つ間に染液に手を入れさせてもらいました
冷えきった染液は飛び上がるほどしゃっこい!
「ひゃぁぁぁぁっっ」
「痛い!指痛いーーーー!!』
それでも「痛い、冷たくて痛い!」と叫びながらも
手をつけてもんでいると
だんだん指先があたたまってきます。
「えーーーすごい、なんでー!?」
夏に染めたときも実感はあったけれど、この厳寒期この気温の中では別物。
紅花の血行促進効果を身を以て体感。
笑顔になる余裕が(笑
染液が出来るまで、しばし歓談。
とーさんが染めた絹布にうっとりするマッコさん。
綺麗だなー、で済まない、
なにか、不思議な魅力があるんですよね。。。。。
さて、染液が出来るころを見計らって
それぞれの染める布の準備をします。
わたしは湯文字(別名おこし。和装の下着にあたります)
マッコさんはシルクストール。
わたしは「紅花の赤さえ入りゃええわ!!」と想っていたのですが
とーさんがなにやら細工をしだして、、、、、
わたくしの湯文字を絞りのために縛っております
なんとゆーか、、、、
わたくしの下着をおまかせしてしまって、、、、
恥ずかしいやら申し訳ないやら、、、、💦
無造作に巻いたようですが、きっと素敵な柄になるのでしょー!
今回はグラデーションをつけるようで
(そういうのはこちらのリクエストではなく全てとーさんの一存である)
まずは、紅花の「黄色」から。
紅花から「紅色」がとれるのは、たった1%。
残りはこの「黄色」成分なのです。
その黄色を存分に染めて行きます。
黄色染液を煮立たせ、塩を投入
染める物を一度水にさらしてから
染液に投入〜
約10分で綺麗に染め上がりました!
それを水洗いし
ほどいてみると
あらー見事に絞り染め
お次は「蘇芳があまってっからよ」とのことで
蘇芳で染めます。
同じく煮立たせ塩を投入し
布をどぼーん
みんなで染液を混ぜてみましたよ
グラデーションをつけるために染めない部分は各自持っててね!
染め上がる湯文字
この姿は精霊染めのときを彷彿とさせますなぁ。
蘇芳にももちろん精霊は存在しておりますよ。
蘇芳染めも仕上がり。
ばばーん!!
ビビッドでござる…
工房の外は、しんしんと雪が降り積もる。
北海道では見飽きた景色だけれど
なんだか、
この外の世界の白と
中の情熱的な色と
この世の「色」の在り方に
いろいろな感情が溢れ出て来る。
いろって、なんなのだろう。。。。。
「ほら、もう昼だから!」
と、かーさんの一声で、みんなでランチに行く事に。
いつもお世話になっていたレストランは事情があって今はやっていないらしく
今回はお寿司屋さんにー!!
うひゃあ、素敵なしつらえ!
奥にかかっているのも、もちろんとーさんが染めた紅花染めの暖簾。
冷蔵ケースではなく手元を見られるカウンター。
ネタは木箱に入っている。
「自信が無くちゃ、こういうスタイルは出来ないでしょうね」と大将。
そだね〜(お、時事ネタ)
レジカウンターにも「ハンカチを三枚繋げただけだ」という
見事な暖簾が。
緑や紺や紫は藍色とのコラボ。
藍と紅花だけでもいくらでも色が出来る。
言うまでもなく美味しい海鮮丼。
丁寧な仕事が見た目に現れている。
とーさんがいつも言う「縁の大切さ」
「自分ばっかり良くなったって仕方ないんだ」
こちらの大将の姿からも教えていただきました。
お腹も気持ちも大満足したあとは
いよいよ紅花染めですよ!!!!!!!
お酒やお味噌にも「寒仕込み」があるように、染色にも「寒染め」があります。
雑菌が少なく、水も綺麗
寒い時期だからこそ出来るおしごと。
紅花も「発酵」、菌との対話なので同じなのです。
発色を促すために酸(梅酢)投入
鮮やかな紅色に
空気に触れている部分と液に触れている部分があるとムラになってしまうので
常に布を液に浸すように。
おしゃべりしながら、なんだかんだ1時間以上は紅花液と戯れておりました。
「いつで終わりってことないからな、自分のタイミングで終わらせれ」
とーさんの言葉で
んじゃそろそろ、とみんなで引き上げる。
なんちゅう紅色や…♡♡♡
そのあとはまた色の定着のために発酵柑橘液に投入
この発酵液ももちろんとーさんの手作り。
人間が食べたって最高に美味しい、無農薬の果物を存分に使って、じっくり時間をかけて発酵させた液。
ばばーーーーん!!!!
恭子ちゃんのTシャツもめっちゃ良い絞り&グラデーション♪
みんなで♡
ただ染める体験ならね、別に、他でも出来るわけですよ。
河北町には紅花博物館もあるし
夏には紅花まつりもあるし
でもね、
この鈴正のとーさんかーさんとの会話とか空間とか時間とか、
そういうのがわたしはなにより好きなのです。
一緒にいるだけで、たくさんのことを学べる
最後に、みんなで。
見事に紅花色に染まった手がなんとも自慢なわたしたち。
とーさん、かーさん、ありがとうございました!!
3人とも、この学びをそれぞれ持ち帰って必ず次に繋げます。
ジャパンレッドを、世界に!!
そうして
愛してやまない紅花とのひとときが終わり
恭子ちゃんと仙台へ。
仙台に引っ越してまだ数日だというのに、もうすでに素敵なお店を見つけているという素晴らしい吞ん兵衛センサー。
宮城の美味しいお酒と美味しいおつまみで
またしても極上の幸せ。
セリ、牛タン、金華鯖、ホヤ、蟹味噌、イクラ。
熱燗がしあわせ
吞ん兵衛同士、最高の宴を楽しみました!
仙台ー千歳ってピーチが運航してから嘘みたいな値段だし
恭子チャンが仙台に居てくれるおかげで
これから遠慮無く鈴正に行けるかと!!
次は種まき(4月頃?)に伺います!!