あ し あ と 。

生きてます。自由に。

北海道胆振東部地震

2018年9月6日(木)3時

北海道の大地が大 きく揺れた。

 

自分自身の備忘録として残しておきます。

 

 

 

そのとき、わたしたちは札幌の自宅で寝ていて大きな衝撃で飛び起きた。

夫と犬がいることを確認して

余震もある中、互いにツイッターで情報を得る。

なんと全道的に停電!?

台風が直撃した直後に地震で停電…。

 

自身のツイートも

「この(台風の)タイミングで札幌に来ちゃったのはまずかったかなぁ」

のあとに

「ゆれた!すっげー揺れた!!」

 

とにかく札幌にいるのはマズイ。

全道的に停電…断水やライフラインがすべて無くなる可能性もある。

札幌のこの家は都市ガスで、暖房もガスなのだ。

 

新十津川も心配だし、すぐ帰ろう!!

 

生活用品はほぼなくなっている札幌の家でできるだけの準備をする。

「水!水くんでおいて!」と夫に頼む。

我が家は湧き水生活なので、常に4リットルのボトルが車に積んである。

それにすべて水道水を入れておく。

 

明るくなってきて、出発。

 

が、ガソリンが新十津川までギリギリの量。

ここは信じて新十津川まで一気に行ってしまうか、

夫が調べた、災害時に給油するというガソリンスタンドに向かってみるか。

 

結果的に、スタンドに行ってみたが長蛇の列な上営業しておらず、

不安なまま札幌を出ることになったが

「停電になった札幌の様子」を見ることが出来たのは良い教訓になった。

新道など幹線道路の大きな交差点は発電機で信号がついていた。

警察官が棒をふっているところもあったし、

小さな交差点はみんな徐行でゆずりあっていたし

そもそも車があまり走っていないので、車に関してはそれほど心配は無い感じ。

わたしたちが通った道路は特に陥没などの被害もなく、建物の被害も見受けられず、地震そのものより停電での被害?が大きい感じ。

ガソリンスタンドはひとつも営業していない。

 

スーパーやドラッグストアに長蛇の列が出来ているけれど、営業するんだろうか?

コンビニは営業している店とそうじゃない店がある。

我らがセイコーマートはほぼほぼ営業している!

 

あとから知ったがセコマの防災マニュアルが素晴らしすぎる!

mainichi.jp

元々セコマラブ(コンビニ行くなら絶対セコマかハマナス)なのだが

より一層好きになった!ついていくぜ!

 

それにしても電気のついていないコンビニというのは、なんだか不気味に感じる。

 

 

札幌を出て、275号線で新十津川に向かう。

江別に入ってすぐのスタンドが営業していた!!

「現金のみ、2,000円分だけです」とのことだったけれど、それだけで十分です!!

これだけでだいぶ気持ちが落ち着いた。

そもそも275は信号が少ないのでいつもと変わらない感じ。

途中のJR医療大学前駅で工事のおっちゃん?(駅員ではない)が数名、プラットホームにしゃがんでぼけーっとしている姿が。

当然電車は全線ストップだし、電気が無いんじゃやることも無いんだろうな。

 

定期的にツイッターチェック。

有益な情報はツイート&リツイート

家族や友人知人から安否確認もあり、車内ではほぼ携帯をいじっていた。

Facebookでも無事です投稿。

こんなときはSNSが大活躍だなぁ。

 

当別まで来ると、普通にスタンドが営業していた。

長蛇まではいかないけれど、そこそこ並んでいる。

浦臼のスタンドは自家発電で通常営業。

カードも使えたし数量制限もなし。満タンに出来て心底安心する。

こういうときは都会は脆弱だ、と痛感。

日常的に便利すぎてイザというときの備えが全く出来ていない。

田舎は日常的に不便なので自分でなんとかするしかないのだ。

 

さて、新十津川に到着

 

家もチセも無事、家の中もなんの被害もなくホッと胸をなでおろす。

 

しかしこれからが大切だ!

 

更に大きな地震が無いとは言えない。

三日後から一週間以内に起こる確率も高いと言われているので、建物としては古いこの家で過ごすのは不安。

しばらくは野営しよう、というのはふたりとも口に出さずとも当然の選択だった。

 

地震によって家屋が倒壊しても、倒木があっても大丈夫な距離に車を移動し、そのまわりに本拠地設営することに。

 

二台の車を利用して(もう一台の軽トラもすぐに満タンにした)夫がシェルターづくり。

 

寝る場所はノア子で快適

普段過ごせるように壁と屋根をブルーシートで張る。

断水もしてないし、ガスコンロもガスボンベもじゅうぶんにあるけれど、タンク内の水と薪での生活をしてみる。

そもそも新十津川では完全オフグリッド生活を希望していた(来客があるなどを考慮してガス以外は契約してある)のだし

車中泊旅生活ではそういう日々だし

これを機にどこまでやれるか自分のチカラも試してみたい。

なんといっても、この先(地震に限らず)何があるかわからないのだから出来るようになっておきたい。

 

ということで、いろいろ装備の確認と準備もしていこう。

 

まずは水。

前述したとおりいつも4リットルペットボトル(毎晩愛飲している「ブラックニッカ」の空きペット)は準備してあるので

それとポリタンク、やジャグなど総出で水を入れておく。

左が飲用(浄水装備入り)、右が洗い物などに使う用。

調理器具は左の大小2つ。蓋はフライパンにもなるし、熱伝導率がとても良くてすぐにお湯もわくし、これだけでじゅうぶん。

 

食器たちは割れ物厳禁。

黒い樹脂ボウルは茶碗、お椀、丼、ボウルとなんでも兼用。

木のお皿は裏返せばまな板にもなる。

ヘンププラスチックで出来た箸は抗菌作用あり、自然に戻るので安心。(ただし熱に弱いので調理にはむかない)

木のスプーンもヘラやおたまになったり調理にも大活躍。

包丁は折りたたみ式のナイフ。札幌で刃物といえば、の宮分刃物店で用途を相談の上購入したもの。

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一緒に撮り忘れたTHERMOSのコップ、これがまた優れもの!

冷たいものも温かいものも、温度キープ力が素晴らしいのだ。

それが持ち手に全く影響しないのも良い。

奥の小さなやかんもカワイイが薪生活ではあまり重宝しない。(ガスコンロでは活躍)

 

 

そして電気。家のは使えないという前提で、ノア子のソーラーパネルでやりくりしていこう。

あかりは普段から電池式のものを使っているのでそれをそのまま使う。

 

電池は充電式なので、太陽さえ出ていれば繰り返し使える。

この充電器はコンセントからも12V(シガーソケット)からも使えるので、太陽光直結で無駄がなくて良い。

 

右の2つは単2対応だけれども、単3を単2に変えるものが百均でも売られている。

 

点灯するとこんな感じ。

 

さらにスーパーの袋などをかぶせるとより広範囲で明るく出来る。

 

黒く塗ったペットボトルに水を入れてアルミホイルなどを貼った箱に入れておけば熱々のお湯が出来るので、いちいち火でお湯を沸かさなくても活用できる。

ただしこちらも太陽が出ていれば。

 

キャリ太郎には「本当にやばい状態」も想定して冬用の防寒着やカセットコンロストーブ、非常食や防災グッズを積む。

ノア子はしばらくは寝室。床下が収納になっているので食料などを。

いや〜、ノア子マジ良く出来た子ちゃん!君が居れば(そしてガソリンがあれば)どこでも生きていけるぜ!

 

いろいろ準備が整って、夕食の準備。

初日で疲れたのでガスコンロにて茄子の味噌焼きをつまみにビール。

(あと何作ったか忘れた…)

犬。

昼間はのうのうとお家の中でお布団の上で寝てたが

これからお外生活だぞ!!

 

お外生活は暗くなったらなにも出来ず。

 

先程紹介し忘れた、ソーラー一体型ライト。

昼間勝手に充電して、暗くなると勝手に点くタイプ、おしゃれじゃなくて取り入れていなかったのだけど、これはカワイイ!のでオトナ買いした!

欠点はガラスなので持ち運びには不向き(実際台風で一個割れた)

なのと、照明としては暗すぎるので、足元を照らす程度にしか使えない。

これを集結してみたけど、こんな感じ。やはり照明にはならん…

というわけで家のバッテリーから直流で照明をひいてきた。(12v用電球使用)

明るい!!

てか明るすぎるw

まるでお祭りの屋台のよーだ。

というわけで、いろいろ準備が出来て『きのくに災害対策本部』一日目終了。

 

生き抜く知識を頭にも入れておこう。

 

【二日目】

新十津川近隣は早々に電気が復旧したようだ。(友人のメールで知る)

札幌はまだのよう。

ネットでも少しずつ被害状況が見られるようになってきた。

札幌では清田のほうがひどいらしい…

 

ここはやはりガスコンロでも炭でもなく、薪で生活出来るようにしておきたい。

ガスや炭を自作できれば良いが、まだそこまでには至っていないので。

 

近頃は火起こしは夫の仕事になってしまっていた(わたしより断然早くて上手だから)のだが、いつまでも甘えてはいられない。

 

そしてライターやマッチなどに頼らず、雨風にも強いメタルマッチで

着火出来るようになりたい。

 

というわけで毎日何度もメタルマッチで火をつける、という練習。

 

なかなかな苦戦具合。

着火は出来ても焚き火まで至らなかったり(途中で火が消えてしまう)むむむ。

 

無事火が起こせたら、お湯を沸かしつつ保存食づくり。

 

家中の粉(全粒粉、米粉、黄粉、ヘンプパウダー、キャロブパウダーなどなど)を総動員して、水分はしゅわろげん(しゅわさかさんとパイロゲン)とイコロラン(宝の卵)
その他もろもろ(黒糖、お塩、ヘンプナッツ、ヘンプオイルなどなど)ぶちこんで捏ねて丸めて焼く!!
美味しさよりも栄養価重視(笑)
小腹が空いたら食べると食事の量も減らせる。

常にお湯も沸かしておく→ポットで保温、お茶や調理に使う

わたしは基本一日一食だけど、三食食べる夫に「必要になったら必要な分だけ食べて」とお願いする。惰性で食べないように。
しばらく買い物もままならないだろうし、なるべく今ある食料でなんとかしたい。

 

写真を撮るの忘れたけど、
朝はきゅうりと目玉焼き
昼はご飯と味噌汁とだし(きゅうり、なす、赤紫蘇青紫蘇、長芋を刻んで醤油で和える)
だしは長芋以外はそのへんからとってきたもの、味噌汁は乾物のみ(わかめ、高野豆腐、ひじき)

そのへんのもの&乾物、最強!

 

 

ノア子は寝室だけじゃなく、床板がテーブルにもなるので室内作業も出来るのだ!向かい合ってご飯を食べる事もできる。

なんと素晴らしい仕様なのだろう。 

お互いにパソコン仕事。

もちろんパソコンも太陽で充電。

外だっていうだけで、いつもの光景。

 

翌日は予定ではチセの共同作業日。

中止でも良かったけどエカシふたりは来るというので、それなりの(食わせる)準備が必要だし、街の様子も見てみたいので

バイクに乗って滝川の生協まで出てみることにした。

 

(それにしてもバイクを借りていてとても助かった。車はなるべく出したくないし、自転車じゃちょっとという場面ではバイクは重宝!燃費は良いし、二人乗り出来るし、荷物も乗せられる)

 

信号はついてたりついてなかったり、警官が立ってたり。
営業しているガソリンスタンドは長蛇の列。
滝川の生協は営業しておらず、臨時営業車(車内で簡単な買い物が出来る)が二台来てて、こちらも行列が出来ていた。
どーしてもここで必要なものがあるわけでもないので(生協にはオーガニックものがあるので調味料を欲しかっただけ)、新十津川に戻り通常営業している地元スーパーへ。
カップ麺類の棚は見事に空っぽ!
非常用として買いだめしてるのだろうけど、そもそも水と火の確保は出来てるのか?と余計な心配をする。わたしの非常事態の予測がサバイバルすぎるのだろうか(¯―¯٥)

 

 

夜は若昆布の卵とじ、サンマ焼きと熱燗。
新鮮な魚を美味しい日本酒で食べられる幸せ

なんだか単なるキャンプ報告かってくらい平和だ。

犬もさすがに夜は一緒に寝てくれる。

これがまた暖かくて湯たんぽ犬としても大活躍。

 

【三日目】

朝起きると、夜中降り続いた雨と強い風で、対策本部が倒れていた。余震も何度か。

 

 

夫もわたしもいろいろと腕が試されるとき。

どんな状況でも暮らす、スキルアップのチャンス。

 

お互いに「こうしたら良いのでは」とアドバイスしつつされつつ

 

夫はこの強い風にも負けないシェルター(ブルーシートでの雨風除け)をつくる

 

わたしは雨ですっかり濡れてしまった薪と地面で火をおこして調理をしなければならない

 

のだが!!!!

これがまた大変だった!!

3口ガスコンロだったら30分もあれば出来る料理、3時間かかった!

まず、火力を安定させるのに2時間かかったよね(笑
濡れた地面、濡れた材で焚き火するってかなりコツがいる。勉強になったぞ。

 

苦労してなんとか3品(山菜おこわ、マカロニサラダ、蕪とお麩の煮物)作ったのに、結果エカシふたりとも来ないという…(´・ω・`)

 

ま、まぁ、人様にお出し出来るような出来じゃなかったので、

ここはふたりでがんばって消費しよう。

しばらくご飯作らなくて済むわ!

 

 

というわけで、チセ作業がなくなったのでそれぞれに出来ることをやる。

夫はフィールドや避難経路の草刈り(みんなが来てもいっぱいテントはれるでー)

わたしは薪の確保、保存食づくり、生活用品づくりなど。

 

あったらいいよシリーズ
右から麻紐、がんび(白樺樹皮)杉葉、メタルマッチ、これで着火
ナイフは必需品
爪切り、これが無いと意外とストレス
砥石、切れないナイフは使えないし危ない、爪切りの代用にも(笑)

薪は、太さ別に用意して乾かしておく。

火がおきているうちは、どんなに小さな火でも無駄にしない。

とにかく湯沸かしと、今日は早煮昆布で佃煮づくり。

昆布、エノキ、干し椎茸、油揚げを甘じょっぱくコトコト、仕上げに鰹節、白ごま、刻んだ紫蘇を混ぜる

 

発酵液と精油を混ぜて、身体のメンテナンス(頭皮にスプレーしてシャンプー代わり、タオルにつけて顔や身体を拭けばスッキリ、虫除けにもなる)

レモンマートルと和薄荷は抗菌作用と清涼感に優れている

 

ビクともしないシェルターが完成

 

食器洗いも洗剤無しでOK。
大概は「食べた茶碗に熱々のお茶を入れて漬物でしごいて洗って飲む」というおばあちゃん方式で大丈夫。
油物も米のとぎ汁につけておいてナイロンたわしでゴシゴシすればOK。

昼間なら黒ペットに入っているお湯を使えるので完璧。

 

そうこうしているうちに日は暮れて。

「暗くなったら仕事終わり」の生活、これが当たり前だったはず。

電気があるからいつまでも仕事できちゃう。

 

 

夜は野菜ときのこのホイル焼き
寒くなって来たのでホットウイスキーが美味い(なのでお湯はたっぷりわかすのだ!)

 

 

 

【四日目】

心配していた三日間が終わり、精神的に少し緩む。

というか、普通に生活しすぎて避難状態だということを忘れてしまうw

 

 

 

 

久々に川へ梅吉と散歩に行ってリフレッシュ。

 

が、倒木などを発見してしまうと「薪!!薪が!!」と柴刈り(芝刈りではない)ばあさんに変身。

 

流石に幹は無理なので、カラカラに乾いた枝をぽきぽきと折りまとめて、首に巻いていた手拭いで縛って担ぎ持ち帰る。

背負籠とリヤカーが本気で欲しい!!

 

そうそう、「手拭いを首に巻いておく」もオススメ。

こんな風に紐として活躍もするし

防寒にもなるし、汚れ拭きにもなるし

 怪我をしたときに包帯代わりになったり

いろんな場面で役立つぞ!

素材としてはヘンプが一番オススメ。

丈夫だし、抗菌防臭作用があるので頻繁に洗わなくても良いし、洗っても乾きが早い。

藍染をしていればさらに抗菌作用が高まるし

紅花染をしていれば保温力が高まる。

 

さて、「日々生きること」をこなしてきたので、やり残していた仕事などにとりかかる。

いつでも暮らせる車になるべく、キャリ太郎小屋の内装を進めよう。

小屋の内部は細かく区切られていているので、一枚ドーンというわけにいかず、サイズを測ってスタイロフォームを切り貼り。

わたしはとっても大雑把な性格なので、こういうミリ単位の仕事が超苦手なのだが、それでもなんとかこなしているとコツをつかんで出来るようになってくるものだ。

デコボコ面にピタッとおさまったときの快感たるや!

そして、その上に夫が壁を打っていく。

この小屋は移動販売車としても活用する予定なので、壁・床などは撥水、拭き掃除が出来る素材でなければならず、パネル板にした。

 

途中、近所の友人がメロンを差し入れてくれた。

聞けばこの地震で流通もストップし売り先が無くなった野菜たちが行き場に困っているのだとか。

買い手は売ってなくて困り、売り手は買ってもらえなくて困っているこの現状。

やはりスーパーなどにすべて頼らずに農家さんから直でも買えるようにつながっておいたほうが良いし

大きな流通に頼りきっていない地元の商店的なものも大切にしたほうが良いなぁ、と思う。

常に営業出来ないとしても、そういう事態のときに、うちがそういう場所として使えたら。

まずは信頼関係を築かねば。

堀農園さんのメロン、なまら美味い❤

 

食欲に火がついたのか、粗食だろうがなんだろうが文句をいわずなんでもたべる夫が

「今日はどうしてもヴルストよしださんのソーセージが食べたい!」と言ったので、買ってきてもらった。

 

自転車で買いに行ける距離に名店があるという贅沢。

 

そして

「あるものでなんとかしのぐ」日々だったので、食べたいと思うものを食べたいと思うときに食べられるというのも、贅沢なことなのだなぁとしみじみ。

 

梅吉も目の色が変わる。

いや、ほんとに、美味しいものを食べられるって

ほんとにほんとに

幸せなことであるよ。。。。

 

 

今日も夕焼けが美しすぎてコワイくらい。

 

一日中外にいると日が暮れるのが日に日に早くなってくるのを体感する。

 

広い大地

目の前の炎と、煙越しに眺める星空。 

天気の読み方、昔の知恵を長老から聴く。 

そんな生活を送っていた遊牧民だった頃の記憶が

どこか片隅にある。。。。

 

 

 

 

 

【五日目】

 

もう、毎日同じことの繰り返しの日々になってきたのでそれほど特筆することも無い。

毎日

薪を調達し火を起こし調理をし

農作業をして食べ物を育て 家や土地や道具のメンテナンスをし

犬と遊び

昔話の世界の生活。

 

そういえば

ネットの情報もあまり見なくなってきた。

厚真の山の悲惨な写真は衝撃だったけれど…

 

砂川の生協は営業しているとのことだったので、またバイクに乗って行ってみた。

 

節電で店内は薄暗い。

野菜・果物は普通に並んでいるけど、噂通り豆腐・納豆のコーナーは空っぽ。

 

魚、肉のコーナーも少量の扱いはあるけれど半分以上は棚を閉めている。

カップ麺はほとんど無し、袋麺はやや残っている。

 

豆腐が無いだの牛乳が無いだの

今それ食わんとだめか?

無いから食べたくなるのか?

 

牛に関しては(酪農家さんには申し訳ないが)根本的なところから見直すべきなんじゃないだろうか。

 

 

本当に夜は冷えるようになってきた。

冬用の上着を出してきて、スウェーデントーチにも火をつけてみた。

夕食は天ぷらにしてみたがトーチで揚げたほうが良かったのではというくらいの熱量。

 

そしてまたなんまらあったかいんだこれが!!

冬にスウェーデントーチ、必須アイテムかも。

 

 今回の生活で「太陽の偉大さ」をつくづく知ることになった。

太陽が出ていれば暖かく沈んだら寒くなる、これは当たり前のことなのだけど、家にいるとそう体感することでもない。

外での生活はそれが直撃だ。

太陽が大地をあたため生き物すべてをあたため生かしてくれる。

 

太陽が熱を作る。水がお湯になる。

今は電気だって作れる。

 

人間が火を扱うようになる前は、太陽がすべてだっただろう。

 

太陽は偉大だ。

お天道様に顔向けできないようなことはしちゃいけないんだ。

 

 

【六日目】

 

スウェーデントーチの素晴らしさに感動した父ちゃん、

丸太を切りまくる。

 

 

 

そして大量に出る「おがくず」!!

これは…

ついにトイレに着手する時が来たようだ!!

 

友人が「使わなくなったけど要らない?」と譲ってくれた自宅用サウナ。

もちろんサウナに用は無いが、サイズ的におトイレにピッタリじゃないかしら!?

自然の中でも不自然じゃないように&雨風に耐えられるよう、油性塗料で塗り塗り

野外イベントなどで使っていたポータブルトイレを設置

おぉ、ピッタリ!

本当は和式にしたかったのだけど、サイズ的にしゃがむのは難しい。残念。

めんこいシールなどを貼ってみたが、、、、

いろんな意味で逆効果だったかも。

おがくず(&大便)入れもサイズ的に微妙(あとで買い直した)だし、今ひとつ安定感が悪いので、これはまだまだ改良の余地があるな。

 

トイレネタといえば

このラムズイヤーの葉っぱ、野糞に最高。

この柔らかな起毛は鼻セレブならぬ肛門セレブなのである。

 

 

そして今宵もスウェーデントーチに着火してみたが、

夫が「こうしたらもっと燃えるんじゃない?」と張り切って切り込みを入れすぎ、夜更け前に燃え尽くしてしまった…

なんでもやりすぎは良くない。ものには「ほどほど」というものがあるのだ。

 

そしてマジで車中泊も寒くなってきたのでスタイロフォーム導入。

これは真冬の車中泊で実証済みだが、ほんとにこれだけで車内の温度が随分違うのだ!!

スタイロフォームの断熱力、すげー。

 

ちなみに右にぶらさがっている黒いモノも水タンク。

車内ではこうしてぶらさがっていると、とても便利である。

 

 

【七日目】

 

犬が…あたたかい!!

犬がそばにいてくれるだけでぬくもりがあることに感動する朝。

とにかくめんこくて癒されるし、災害時には犬は必須かもしれないぞ。

 

ベジタリアンの友人が遊びに来たので、今日はみんなでベジカレーを食べよう♪

 

ただの野菜だけのカレーじゃつまらないので

車麩でカツカレー!!

炭火での揚げ物は慣れたものだが(家の火鉢で)

薪で揚げ物って、なかなかだと思うぞ。

火力コントロールがだいぶ自在になってきた。

 

電気がとまったくらいで「インスタントラーメン食べ飽きたー」とか言ってるみなさん。

電気もガスも水道も無くてもカツカレー作れますよ。

 

じゃじゃーん!!

久々におしゃべりを楽しみながらみんなで食べるごはん、美味しかった〜〜〜〜!! 

 

もちろんひとりで生き抜くチカラも必要なんだけれど

孤立するよりは仲間と一緒に助け合っていけたらいいよね。

コミュニケーションも心の栄養に大切。

 

ついでなのでソイミートの唐揚げも作っておこう。

ソースカツ卵とじにして夜のおつまみに。

 

 

 

 

そして

 

こうして一週間が経ち

 

明日から札幌でお仕事

 

というタイミングで野営は終了することになった。

 

 

 

シェルターをたたみ、荷物をすべて家に取り込む。

 

安心感と寂しさが入り交じる複雑な心境。

不謹慎かもしれないが

わたしはこの一週間の生活が楽しかったのだ。

いろんなことにチャレンジして

いろんなことが見えたし、わかった。

頭で知っている知識も、実際に使ってみないとわからないものだし
わかったつもりでいたのに実は全然できていなかったり。
 

 

 

 

夫も同じだったようだけれど

自分の立ち位置とかこれからとか改めて考えるきっかけと時間になったようにも思う。

 

 

 

 

 

家の中で火鉢で湯を沸かす。

 

炭のありがたいことよ…

ガスのありがたいことよ…

 

 

人間、「◯◯が無かったら行きていけない」というものが多いほど、不自由だし生き残りにくいと思う。

 

便利になりすぎて

便利に慣れすぎて

人間本来の持つ生きるチカラは減ってきている。

 

「あったほうが良いけど、無くても大丈夫」の位置に居ないとあっという間に暮らしていけなくなる。

 

テレビの洗脳から解かれよう。

テレビCMで流れている商品は、暮らしていくのに必要じゃないものばかり。

必要じゃないものを売りつけるためにお金をかけて広告しているんだよ。

人の欲とコンプレックスを刺激して

「もっと」「もっと」「これを使わねば」「これを買わねば」と必要の無いものを買わせているんだよ。

そしてそれらは殆どが必要ないどころか、身体に、そして環境に悪いものばかり。

そんなものをお金を出して買って身体と環境を破壊して、病気になって、また薬でお金を使わせる。

そのお金を得るために、みんな死に物狂いで働いている。

すごく良く出来たマッチポンプ

 

「本当に、生きるために必要なもの」を自分で選びぬけるようになろう。

あんなものもこんなものも無くても生きていけるよう身体と精神を鍛えよう。

 

 

 

 

足るを知る。

 

そのへんのもので生きる。

 

一日一日を大切に生きる。

 

最後に、人の言葉を借りて終わります。

 

 

私たちの先祖は、「暮らしはつくるもの」「仕事はつくるもの」で生きてきました。ところがとりわけ戦後以降、「仕事は雇われるもの」「暮らしは買うもの」に変わってきました。そのツケが、さまざまな形で私たちを圧迫していて問題も大きくなっています。

 もういちど、「仕事をつくる」とはなにか、を考えていかなくてはいけないと思います。一人でできることもあるでしょうし、仲間といっしょにすることもある、自然があってできる仕事もあるし、地域があってこそ仕事もあります。

 新たな動きにも目を配りながらも、私たちは、この日本の風土は、なにを育んできたのかを絶えずふり返りながらすすんでいくことが大切だと思っています。

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