ゆだねきる旅2 前哨戦 【石徹白洋品店のたっつけづくり】
気がつけば年が明けていて
次なるゆだねきる旅はどこなのだろう…などと想いを馳せたりしますが、よく考えたら「ゆだねきる旅2」をアップしてないんですよね!!
「陰陽バリ旅」も2年前の「紅(くれない)の旅」もアップしてないし!!
こりゃいかん!!
このブログはわたしの足跡、軌跡を記しておくものなのだからしっかりと記録を残しておかなければ!
(雪さまが「ブログアップしないと次の旅は無いよ」と脅迫
心配してくれているので(汗)がんばるぞ。
というわけで
10ヶ月前の記憶を辿りながら、アップしていこうと思います。
まずは旅の前哨戦から。
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平成30年3月2日
出発当日は数年に一度の大荒れの天気。
大幅に遅れているフライト待ちでごった返す千歳空港。
欠航が続々伝えられる中、2時間遅れで出発出来た!ラッキー!
無事に名古屋から岐阜入りし、ひとり岐阜の郷土料理と地酒を愉しみ
満月の下、お散歩も楽しみながら
岐阜駅近くのホテルで一泊
3月3日
岐阜からJRで移動し
長良川鉄道にのって美濃太田〜美濃白鳥へ。
平成30年3月3日
ここからはバス(一日二本予約制)と聞いていたのですが
バスというよりはジャンボタクシー。
ここからいよいよ石徹白に向かうわけですが
もう、え、ここに人が住んでるの?というくらいどんどん山奥に入っていくのです。
もう、ぐねぐねぐねぐね、どこまで登るの…?不安になるほどに…
そして!!!!!!!
小さな集落が見えてきて(内心「ホッ」)
いよいよ、です。
念願だった、岐阜県は石徹白にある石徹白洋品店さんの『たっつけづくりWS』に参加!なのです。
たっつけとは野良着ズボンのことで、
大麻に目覚めたと同時に知ったBOROでおなじみ民俗学者・民具研究家・著述家の田中忠三郎さん、
そのコレクションで初めて見てその機能美とめんこさに一目惚れ、
たっつけを履いてみたい!作ってみたい!とずっと憧れていたのでした。
たっつけ話は以前のブログを(ちょっと自慢話)
たっつけが欲しくて、「たっつけ」というワードを検索してヒットしたのが、この石徹白洋品店の型紙でした。
3〜4年前にこの型紙をネット上で購入、したのはいいけれど、当時は洋裁も和裁も、それどころか普通の縫い物すらまともに出来なかったわたしにはただ眺めるだけのシロモノ…。
それが、型紙だけではなく作り方を教えるワークショップを始めると知り、すぐに申込んだのでした。
全国各地から集まったみんなと、早速ホンモノのたっつけを観察。
うわぁ、なんと状態の良い…
コレ、麻ですよ、麻!大麻!!
忠三郎コレクション以外でこんな美しいたっつけ見たのは初めてです。岐阜の歴史を感じる…
で、早速、制作に入ります。
まずは裁断。
わたしは着物をほどいた古布を持参しました。
サイズ的に幅が小さめですが、大丈夫でしょーか。。。
型紙を買った当時はチンプンカンプンでしたが
その後わたしも和裁を習ったりして少しは成長しておりますので
「ここを、こうやって縫ってください」と教えていただいたとおり、には針をすすめることが出来ます。
まぁ、教えてもらえればできるだけで、自力では相変わらずわからないんですけどね…
それにしても
やっぱり、みんなでおちゃべりしながらのチクチクは良いものですね。
室内は木のぬくもりと薪ストーブのぬくもりでとっても心地よいです。赤ちゃんも居るし、なまら癒やし空間。
一日目、なんとなくズボンのかたちになったか?というところまで。
夕食と宿泊は石徹白洋品店のすぐ向かいのいとしろ旅館
みんなでお鍋を囲んだあとは
朝にも見せていただいた、貴重な大麻のたっつけ等を保管してくださっているおじいちゃまがさらなるお宝を持って、やってきてくれました。
麻糸の束!!!!!!
どっひゃーーーーーーーーーーー!!
もう、すぐ績み目を探してしまうっていうね(笑
テンションダダ上がりのわたくし
周りのみなさんが引くくらいの勢いで質問しまくり。
見てコレ、超可愛い!!!!
本当に、これだけのものを、良くぞ取っておいてくれました!
野良着なんて、記録としての価値がわからなければ、普通取っておかないでしょ…
実際に着用させていただきました!!
念願の大麻のたっつけですよ!見よ、この満面の笑み〜〜〜♡♡♡
この野良着上下だって、わたしは普通にファッションとして超可愛いと想うのですが、いかがでしょー?
こういう使い込まれた紐も、愛おしいこと…
どんな家で、どんな人に、どんな風に使われていたのかな…
糸も布も貴重だった時代に汗や涙なんかも吸い込みながら、大切に大切に使い込まれてきたんだろうな…
一日目から大興奮。
二日目
3月4日
朝、みんなで白山中居神社へご挨拶に。
宮司さんが案内してくださいました。
このとき、わたしは携帯を忘れてしまい、自身では写真を撮れていないので、みなさまの撮った画像を拝借しております。
長い歴史を感じる、趣のある社殿でございました。
実物の写真がないのですが、アイヌ文様の飾りがあり「これは!?」とまたしても興奮して質問しているわたし。
ここ石徹白はアイヌと深い縁があるらしく、「イトシロ」もアイヌ語だとか…!?
むむむむむ…
帰ってきて調べてみると
『【イトシロ】はアイヌ語で【大きな墓場】を意味する。先住民族(蝦夷)が住んでいた事を示唆している。』
…うーん、縁を感じずにはおられませんね。
またしても呼ばれてる感。。。
神社へは川を渡っていくのですが、それは美しい景色でした。
さて、この日は実際にたっつけを作っていた、石徹白洋品店さんが作り方を学んだ師匠のおばあちゃまのお宅へ伺って直接教えていただきます!
これまたなんという貴重な機会でしょうか。
作り方はもちろんですが、当時の暮らし方に興味津津なわたくし
黙々と作業をするみなさまを尻目にまたしても質問攻めです。
手を動かせ、わたし!!!!wwww
途中、やってきた孫(曾孫か?)をあやすじーちゃん
ほっこりタイム〜♪
みんなで記念撮影♡
さて、また石徹白洋品店さんに場所を移して、まずは昼食。
移住仲間が作ってくれた、(確か)パキスタン料理。
まさか岐阜に来てこのよーな料理を食すとは…!
このときに数家族の移住組の方々とも交流出来たのですが、
すごく面白かったなぁ。
この内容だけでひとブログかけるくらい、
田舎へ移住する理由、地元の方との関わり方、移住者同士の繋がり、
古いもの(物質だけではなく、価値観とか)と新しいものの交流、、、、
自分が新十津川で目指すものは何だろう、といろいろ考えさせられる内容でした。
食後はお外をお散歩など。
まぁ、ひとめで豪雪地帯だとわかるのですが
この日は暖かく、「雪が溶けて少なくなった」とのこと。
来たときにも思った「なぜ、こんな山奥に人が住んでいるのか」
「そして何故、今、若者たちが集まってきているのか」
すごく不思議だったんだけれど
「これこれこうだ」という答えがわかったわけではなく…
その土地のエネルギーとか
縁とか未来とか
自分がそこに立って、歩いて感じて
なんとな〜〜〜く肌で納得してきた。
さて、午後もチクチクです。
だいぶ出来て来ました。
たっつけは、後ろ姿がプリチーなのです!
さて、今夜も美味しいお鍋を頂いて
プリチーな果物もいただいて
今夜は温泉に行きます!!
その名のとおり、それは見事な満天の星空でした☆
すっかり癒され
お部屋でみんなで熱燗をいただき
おやすみなさい…
3月5日
そしていよいよ最終日。
お店としての『石徹白洋品店』、その商品を見せていただきます。
こだわりの素材で丁寧に縫われた洋服たち。
こちらでは糸紡ぎや染色のWSも行われていますよ。
決してお安くはないのですが「ちゃんと作ったら」当たり前のお値段。
大量生産大量消費、どこかで誰かが犠牲になっているファストファッションとは『別物』なのですから。
世界各国から注文があるのもうなずけます。
いよいよ、仕上げに入ります!
ずっと手縫いでしたが、時間の都合&強度のこともあり、紐部分はミシンを使いました。
ちなみに、他の方はウエストはゴムです。
わたしは本来のたっつけが作りたかったので紐を選ばせてもらいました。
わたしは、なんとか仕上がりました!!
最後にみなさんと〜♪
うふふ〜自分で作ったたっつけ。嬉しい!!!!!!
その後、また移動して最後にみんなでランチ。
こちらも移住してきたかたがオープンした「MAGOEMON」
これでおしまいかと思うと寂しいですが、、、
感想などを述べながら最後の交流。
あ〜〜
身体が喜ぶ、やさしいごはん。嬉しい。
そして、石徹白洋品店たっつけづくりWSはこれにて終了。
いや〜〜〜
とっても貴重な時間でした。
3日間、ありがとうございました!!
さて、ここからいよいよ「ゆだねきる旅2」スタートです!
つづく。