あ し あ と 。

生きてます。自由に。

ゆだねきる旅2【三日目 下呂温泉〜苗木城跡】

3月7日

 

早朝からなにやら外が賑やか。

夜は気が付かなかったけれど、ここでは朝市が開催されるらしい。

さすが、マルシェコーディネーター(夫)しっかり引き寄せております。

画像は開店前ですが地元の食材やら民芸品やらずらりと並んでおりました。

 

 

何故、旅先だと「普段だったら絶対買わないもの」まで欲しくなってしまうのだろうか。。。

わたくしも何故か「スナフキン柄の九谷焼皿」と「般若心経が綴られた手ぬぐい」を買ってしまったよ…

 

下呂温泉全然関係無ぇ!!!!゚(((((((((((っ・ω・)っ ブーン

 

 

 

さぁっ、温泉、温泉、げろおんせ〜〜〜〜んだぁ!

 

朝市のおばちゃんに「朝風呂入りたいんだけど」とリサーチ

「今の時間ならクアガーデンだね」とのことなので、早速レッツゴー❣

 

ゆだねきる旅での温泉はかなり貸し切り率が高い。

なので、いつも(人がいたら撮れない)写真を撮りまくることが出来るのであった。。

古き良き脱衣所、いい感じ

 

…内風呂に入る前に露天風呂!?

てか脱衣所から風呂に入るのはここ露天入り口のみ

階段を降りていくと

ばばーん(パノラマ画像)

 

そう、ここは風呂はもちろん洗い場も

すべてが露天なのであった❣❣

首を出すタイプのサウナ?

打たせ湯

 

石窯風呂

露天風呂にめんこちゃん〜♡

おなじみケロリンかと思いきや、軍曹殿ではないですかっっっ❣❣

この桶欲しい…

貸し切りなもんだで、泳いだり飛び込んだりやりたい放題してたら

外人さん入ってきてびっくりしただ。

 

いや〜、いいお湯でした。

 

休憩所の広間もいい感じ

マッサージチェアがかなり古いタイプ

益田川を眺めながら

飛騨コーヒー(牛乳)をゴクリ。むーん幸せ…

 

さっぱり〜❣

気持ちよかったです❣❣

 

さぁ、出発だ〜

途中、トイレ休憩で立ち寄ったコンビニ

(このトイレ休憩って、その後の行動が決まる重要ポイントだったりする)

 

父ちゃんが仕事の電話で時間がかかりそうなので梅吉の散歩がてら、コンビニ下の河川敷に下りてみると

これがまた綺麗な水に茅場でなんとも素敵❣

おー立派な茅だなぁ…チセのことも忘れさせてもらえないようですw

 

せっかくなので、ここでご飯にしましょうか。

コンロと食材を持ってきて、レッツ河原クッキング〜

 

 

朝市で買った、名物朴葉みそを使って

何を作ったかは忘れた!!!!

まぁ、味噌味の何か煮込んだものでしょう。

 

うめちゃんは味付け前のものを。

 

しかし同じ顔してるなーw

食べる姿も同じなら

後ろ姿まで同じ。

そっくり父子…

 

 

 

 

さて。

 

今日は目的地がありますのよ。

 

昨日会ったのは勤労奉仕の団長でしたが

今日会うのは、勤労奉仕で皇居で一緒に奉仕した、あっちゃん!

 

前回のゆだねきる旅でも名古屋で当日急遽会えることになって

yukikoashiato.hatenablog.com

 

ものすごいおもろい一日を過ごさせてもらったのだけど。

 

このあっちゃんが、名古屋を離れ、旦那さんの実家(だっけ?)がある岐阜の中津川に引っ越して

長いこと放置されていた古民家を改造、改造、片付け、掃除でてんてこ舞い!

している中、突撃したのでしたー❣

 

うわーかっちょいいー❣

 

 

広〜いお庭❣

池まであるよ

もともと商家だった大きすぎる古民家は、お宝の山でもあり

ワクワクが止まらないのですが

しかしお宝も使えなければただのゴミ…

 

養蚕から織りまでやってたからにはその道具があるはずで、実際それだと思われるものはたくさんあって。

あっちゃんが見せてくれたものを検証してみる。

 

これは糸車だった、はず

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これは織り機だったはず

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組み立てにチャレンジしてみるも、

全て揃っているわけではなく、もう使い物にはならない(泣)

 

残念だけれど、薪として役立っていただくしかない!

 

 

しかし、まぁ〜

使えるかどうかは別として、ほんとに古民家ってお宝いっぱいですね。

 

 

めんこい小便器

 

二階はだいぶ片付けたというものの年代物の箪笥やら。

アンティークショップにあったら数十万はするであろうタバコケースとかね❣

 

 

あっちゃん&ダーリンはこれからここを
人が集まる場所にしたいとのことで
わたしたちのやりたいことも一緒で

北海道の大自然と 
岐阜の古民家と
場所は違えどきっとお互いヤバイくらい楽しいこと出来そうだね❤
楽しみすぎる!!!!
 

あっちゃん、がんばってね!!

 

それにしても

勤労奉仕のときはお互い

札幌→新十津川

名古屋→中津川

になるなんて、そしてこういう生活になるなんて、、、

想像もしてなかったよね…

 

面白いね〜〜〜〜人生は❣

 

 

この後も何も決まってなかったけれど

あっちゃんに猛烈にオススメされたので、苗木城跡というところに行ってみることに。

 

 

 

 

びゅーん

 

じゃじゃーん!

これが苗木城跡ですと❣

この時点では苗木城跡についてなんの知識も無いので

「えーなにこれー!?」とただただびっくりの連続です。

とにかく巨石、岩だらけ(;゚∀゚)=3ハァハァ

 

梅吉も大興奮です!

どこまでいっても岩、岩、岩…(;゚∀゚)=3ハァハァ

えーーーあれが城跡!?

 

岩に柱が刺さってるよ!

ばばーーーん!!!!なにこの巨石ーーーー(;゚∀゚)=3ハァハァ

 

もう、おしとやかになんか歩いてられないっ(元々か)

 

梅吉が巨石にマーキング!コラッ!

この岩は「馬洗岩」といって、この岩の上に馬を乗せて、米で馬を洗い、水が豊富であるかのように敵を欺いたことから付けられたそうですよ。

 

ここからの眺めがまたすごい

城主気分の父ちゃん

山城って感じだぁ〜

 

FreeWi-Fiあるってよwwww

天守閣からの眺めじゃぞ〜

 

いや〜面白かった!

後になって調べてみると

岐阜のマチュピチュと呼ばれているとか龍伝説があるとかわかったのですが

何も知らなくても充分に興奮しました❣

だって巨石だらけなんだものー!

 

 

で、下りてきまして

こちらもですね

 

駐車場広い

誰もいない

裏が山(トイレ無くてもOK)

 

という完璧スポットでしたので、ここで宿泊することにしましたよ。

 

ノア子の隣にも謎の岩が…

 

北海道には竹林が無いので梅吉も興味津津。

せっかくなので散策しましょー❣

ブッシュクラフト欲が刺激されるなぁ

北海道には無い竹で、いろいろ遊んでみたい…

 

 

そして夜はふけて晩酌タイム。

下呂温泉で買ったアマゴの一夜干しと中津川の地酒!

あまご、めっちゃ美味しかった…❣

 

さて、二次会ではついに辰巳ジンをいただきますよ〜

もんのすごい豊かな香り!

 

今まで飲んできたジンとは別物ですなぁ。

これが日本の青年が蒸留したものだと想うと嬉しくなっちゃうね!

 

巨石に囲まれ寝る一夜…

さてさて…?

 

何かあるかな…???

 

 

 

おやすみなさい

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

ゆだねきる旅2 【二日目 郡上八幡〜下呂温泉】

3月6日

 

ホテル郡上八幡の駐車場でおはようございます。

昨晩出逢い、見学に行きたいー!を受け入れてくれた辰巳蒸留所さんに伺います。

 

 

2017年に開業したばかり、日本初の小規模蒸留所に到着〜

 

蒸留所の裏には鍾乳洞から流れてきているという綺麗な水。

ここ郡上八幡の「宗祇水」は日本名水100選認定第一号なんですって。

やはり美味しいお酒には美味しい水が不可欠ですよね❣

ここ郡上八幡を選んだのはこのお水はもちろん、アブサン(ヨーロッパで飲まれる蒸留酒)の聖地ともいえるフランスとスイスの山岳地帯と地形が似ているからですって。

 

(土地も水も)スコットランドに似ているという理由でウイスキーづくりに余市を選んだマッサンみたい♡

 

さて

お邪魔しま〜す!

 

場内に漂う柑橘とアルコールの香りがたまりませぬ〜

 

おおおおおお!!!これがぁぁぁ!

 

 

夕張市が三セクでメロン酒を造るのに導入したけれど破綻して行き場を失ったポットスチルが、ここ郡上八幡で再生してジン造りに活躍しているなんて…
なんと感激だろうか!

よかったね〜!

 

 

機械の説明もしていただいたけど全く覚えておりません!!

ゴメンナサイ!!

 

 

 

こちらには『酒屋 あぶしん』が併設されておりまして

かっちょええしつらえの中、美味しいお酒を愉しむ事もできます。

いちいちセンスが良いぜ…

ゆっくり来てみたいわ…

 

ラベル貼りは手作業で行われておりました。

きれいに貼る作業はなかなか大変そうですよ。

わたしもちょっとだけお手伝い…

 

新月仕込みの新しいジンを購入させていただきました!!

最後に辰巳所長と。

 

この辰巳さん、経歴を聴くに面白い、、、ていうか頭おかしいわ〜〜〜!!(←最高の褒め言葉です)

大好き!wwww

 

あとで調べ直してまとめてみますと

東京農大醸造学を専攻し

世界30カ国、700箇所以上日本酒の酒蔵や焼酎蔵、海外のビールメーカーやワイナリーで修行して歩き、たったひとりで蒸留所を開業

、、、って、、、

その話がまた、、、、

「アタマおかしいしょ!!!!」「変態やんwwww」

あ〜大好き。

札幌のバーでも見つけたら呑むからね〜

 

 

 

さて、どうしましょうか。

夫が少し仕事をしたいとのことなので、通りがかりの道の駅(なんと休館日)でごはん&梅吉お散歩タイム。

ごはん、、、なんじゃこれwww

 

い、犬が死んでる!!

   

 

というくらい無防備に駐車場で寝る梅吉。

 

 

お仕事も一段落つきましたので

 

長滝白山神社へ。

こっ、、、ここは
所謂『神社』とは全く異なる御新氣を感じますな…

自然と身体が融け合う感覚がありました。

 

 

しっかり大麻です❣

 

さて、ここに居るのには実はひとつ理由がありました。

 

勤労奉仕でお世話になった、松浦団長と落ち合って

団長が田植えから携わり、神様に捧げるために醸されたお酒「みはしら」を受け取るためでした。 

団長はこれからわたしが昨日行った白山中居神社へ、このみはしらを奉納しに行くのだそう。

愛知から来た団長と、北海道から来たわたしがここ岐阜で落ち合う、これもなんともすごいタイミングですよね〜🌟

 

託された一本は後日某神社へ奉納

もう一本はうちのチセが完成したときに、チセノミ(新築祝い)のときに開封させていただこうと想ってますよ!!

 

 

ひとつミッションクリアし、さてまたどうしましょう。

岐阜といえば下呂温泉

温泉行きたい!!よし、行こう!

 

今晩愉しむための地酒が欲しいね。

通りがかりに酒蔵があったので、寄りましょう!

 

おお、ずらり〜

試飲して、美味しい一本が買えたらいいかな、と思っていたのだけど

お店のかたといろいろお話をして「北海道から来た」というと

「せっかくだから酒蔵見学していきませんか?」とお誘いいただき

(ゆだねきる旅ではよくあるパターン)

遠慮なくお願いしました❣

帰るところだった、今年着任したという杜氏さんが「遠くからようこそ」とわざわざ案内してくれ、

出来たてのお酒(ビーカーで飲んだ)試飲もたっぷりと(笑)

 

 

ありがとうございました〜〜〜!!

 

 

 

さて、目指すぞ下呂温泉!!

 

と思いきや

 

さらに途中トイレ休憩によった道の駅の看板を見たら、近くに戸隠神社と夫婦杉、裏には岩座群があると…

 

岩座郡だァァァァあ〜〜〜〜!?

そんなの、行かないわけにいかないべさ!!

 

というわけで急遽突撃。

 

 

写真がブレッブレなんですが、

文字を書き起こすのも大変なので頑張って読んでくださいwww

 

要は、わたくしが大興奮するようなことしか書いてないってことです!!!!

 

日が落ちかけている上に岩座郡は鬱蒼とした森の中で

く、暗い…

 

大変神秘的…

というか…

ストーンサークルに入ったときのようなゾクゾク感がスゴイー(@_@;)
居る、居るよーナニカ居るーーーー!!!!

 

いっぱい写真撮ったんだけど、暗すぎて&ブレッブレでなにがなんだか…

ブレッブレなのは…存在がいるから、、、ですねきっと。

今写真見てもぞわぞわする。

もう一回行きたい。。。。

 

 

で、

でっけー!一本杉!!

夫婦杉

通り抜けたら子宝が授かるとのことだが❣

うちには梅吉という可愛い息子がいるので大丈夫❣

 

 

そして下呂温泉到着

 

さすが、大きな温泉街ですね〜

 

でも、大きな街ということは、車中泊が難しいということでもあります。

ノア子でうろうろ、あっちはどうだこっちはどうだ、、、、

 

で、結局

 下呂温泉合掌村というところの駐車場がナイス!(広い、誰もいない、トイレ綺麗)で宿泊地決定〜

 

 

 

 

さ〜お楽しみの晩酌タイムですよ〜

辛子蓮根とかきのことか、どこかで買ったのだろうけど覚えてない!

梅吉くんもご相伴に預かります。厚揚げ大好き!!

先程の杜氏さんの『処女作』という、しぼりたて生をいただきました❤
(酒のアテが完全に日本酒仕様だったので、ジンはあした❤)

岐阜って結構寒いよね…

 

やかんごとお湯を飲む

 

明日は下呂温泉で朝風呂ダァ〜〜〜〜

 

 

 

 

おやすみなさい

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

ゆだねきる旅2 【一日目 岐阜 郡上八幡】

いよいよ、ゆだねきる旅スタートです。

 

「ゆだねきる旅」とは、目的地など先のことを一切決めない、「調べず決めず約束せず」を原則とし、一瞬一瞬その場でやってくることを受け入れながら移動したりしなかったりする旅です。

 

3年前、夫が仕事を辞めたのを機に車中泊旅行をしようと想っていたところ、たまたま沖縄から遊びに来た友人に

「雪ちゃん、ゆだねる、じゃないんだよ。ゆだねきる!んだよ!!」と言われ、身体に雷が落ちたような衝撃を受け。

 

そうだ!計画を建てたりしないで、自分の意志すら無しで、やってくることだけを受け入れる旅をしよう!!

 

そうして始まった、ゆだねきる旅。

 

yukikoashiato.hatenablog.com

 

この旅に味をしめて(ガラッと人生変わっちゃったからね)

もう、毎年行こうと決めて

二度目のゆだねきる旅。

 

わたしの「たっつけ作りに行く!!」をきっかけに 

yukikoashiato.hatenablog.com

 

「ゆだねきる旅2」を始めることにしました。

 

 3月5日

 

小樽からフェリーで新潟入りし、新潟で少し遊んで南下して岐阜入りする夫と落ち合うことになっています。

 

 

わたしはといえば、たっつけ作りが終わり解散となるはずが離れがたい、たつけづくり仲間で郡上八幡へお茶しに行くことに。

ものすごい土砂降りの中、

車で来ていたかたに乗せてもらい、石徹白から下界へ降りてきて(という表現がぴったり!)

全員一致で「行きたい!」になった『糸カフェ』さんへ。

 

名前がね、もうそそるよね(●´ω`●)

アンティークな店内には雑貨なども並んでおります。

早速、、、、、ふふふふふ。念願の地ビール

ここでしばし歓談。

 

車の持ち主さんがお帰りになるということで、車に載せたままにしていた荷物を引き取りに我々も店を出ました。

 

せっかくだからちょっと観光したいよね、ということになったのだけど

とにかくものすごい土砂降り。

誰も傘を持っていない。

全員、大荷物(スーツケース)。

 

一瞬、途方にくれましたが、とにかくこの荷物をなんとかしよう、とコインロッカーにむかうも、荷物がデカすぎて入らない…

 

仕方ないので荷物をガラガラと引きながら雨にうたれながら、町をうろうろ。。。

(しかし、誰ひとりとして「傘を買おう」と言い出さなかったのは何故なんだwww)

 

 

すごい崖に神社が…

きっときれいな町並みなのだろうけど、雨で煙って見えんww

そしてすごい濁流wwww

 

さて、ここ郡上八幡食品サンプル発祥地なんだそうです!

サンプル屋さんが何件かあります。

わたし、、、、実は大好きなんですよね、食品サンプル

合羽橋でもいちいち萌えるわたしですが、実際の工房ではしゃぐはしゃぐ(笑)

サンプル制作体験も出来るそうですが、それはもう終了しちゃっていたので、作ってるところを見学させていただきました!

 

で、また外をうろうろ。。。

雨のせいか、ひとっこひとりいない…

 

と、そこへ一台の車が止まり、男性が降りてきました。

なんと、「これ使いな」と傘を三本渡して立ち去っていったのでした。

な、なんとしびれるカッコ良さ! なんとありがたい!!!!
うちの車にも要らない傘を積んでおこう、と想ったよ。

 

そうして、仲間が一人去り、二人去り、夫の到着も予定より遅れ
いよいよひとりでこの見知らぬ地で路頭に迷うのか…と思ったら

残った仲間のあやこちゃんはその日は郡上八幡のお友達のところに泊まることになっているらしく、そのお友達の章子さんと合流したあとも、一緒に夫待ちしてくれたのでした。

というわけで、再度『糸カフェ』へ。

 

そして、ここからがゆだねきる旅「らしい」新しい出逢いと流れが♡

 

と、今となっては余裕な雰囲気で書いてますが

そのときは、

三日間の緊張とそれからの解放、雨に打たれながら見知らぬ土地の散策、、、、心身ともに疲労度マックス。

 

アタマもまわらず、笑顔も言葉もどこかへ行った状態。

記憶もあやふやです。

そして、もう写真を撮る気力も無いため、全く写真がありません!!!!

 

なんとかわずかな記憶をたどって記してみますよ。

 

糸カフェにてまったり(というか放心)していると、ふたりの男性がやってきました。

ふたりとも、章子さんのお知り合いで、なにやら盛り上がっています。

若い青年はなにやら柑橘類を箱いっぱい持ってきてみんなに配っている…

おとうさんはわたしが北海道から石徹白にたっつけを習いに来たというと「お〜、俺が今履いてるのもそこのたっつけだ!気に入っているんだ!」ですと!なんか嬉しい❣❣

そして、このおとうさん、郡上踊りで30年以上屋形の上で唄っていて、CD出してたり海外にも呼ばれたりしている、すごい歌い手さんらしい。

なんとこれからすぐ近くの温泉で唄うというので、踊りに行くことに!

きゃー初郡上おどりだわ!!

 

その前に腹ごしらえをしようということになり、

そしてこのタイミングでやっと夫も合流

みんなで近くのお店へ…

 

 

そこで青年が何者か明かされました。

 

なんと、ここ郡上八幡でジャパニーズジンを作っているという、

辰巳蒸留所の辰巳 祥平さんだったのでしたー!!

知ってる知ってる、その存在は知ってた!

飲んだことないけどこのボトルのラベルは見たことある〜!!

 

さっき持ってきていた柑橘類は皮をジンに使うけど中身は不要ということでみんなに配っていたらしいです。

そして聞けば、ジンの蒸留に使っているポットスチルは夕張で使われていたものを移設したのだとか!!

 

蒸留所見たい、ジン飲みたい❣❣というわけで

翌日、見学に伺わせていただくことになりましたー

いえーい!!!!

さすが二度目になるとゆだねきる効果早いわ(笑

 

そして、食べ終わって、辰巳さんはお帰りに、四人でホテル郡上八幡へ。

まずは温泉で泥のような疲れを洗い流し…

 

復活ʕ•̀ω•́ʔ✧

 

屋形のある広場へ移動して

さぁっ踊るじょ〜!

ずらりと並んだポスターがまためんこいこと。

まずは全くの素人なので、踊りをレクチャーしていただきました。

はっきり言いまして、わたくし運動神経皆無、物覚えも悪い、で

なかなかちゃんと踊れません…

そして、いよいよおとうさん(後藤さんとおっしゃるらしい)が屋形に上がり、歌や笛太鼓も入って本番(?)だ〜〜

 

もちろん、自分も踊っているので写真はございません。

 

しかし、間違ってもなんでも、楽しいものは楽しいですな❣❣

 

郡上おどりに人生をかけているという人を数名しっておりますが、納得したよ〜

だって、こんな少人数でもんぺ姿でホテルの広場で踊ってても「まだまだ踊りたい!」なのに、

夏に外で浴衣に下駄で大人数で踊ったら、、、、想像するだけでヤバイ。

いや、脳内からいろんなもの出てるよね絶対。

そもそも(こういう地元の踊り)は民衆の鬱憤晴らしのために領主が祭りで踊らせたっていうのが始まりらしいし、気持ちが良くなるようになってるんだろうなー。

 

絶対、郡上おどり開催期間にまた来て踊りたい❣

 

 

 

 

疲れもふっとんでいい顔してる〜

真ん中にいるのが後藤さん。

終わってから、熱く熱く郡上おどりについて語ってくれた。

聞いているわたしたちもどんどん胸が熱くなる。
いつでも、人を動かすのは、人の想いなのです!

 

紅花の鈴正のとーさんを思い出したよ…

 

 

このホテルではお雛様が踊っておりました

すごい圧巻です。

ミニチュア系も大好きなので、こういうの(ひな壇に並んでいるお雛様じゃなくて、遊んでるかんじ)たまらん

 

そして「郡上紬」なるものがあるとな…❣❣

人間国宝とな!!

 

今夜はこのホテルの駐車場にて

久々の夫と梅吉のぬくもりを感じながら眠ります。

夫が買ってきてくれた新潟のお酒をいただいて…

 

 

 

 

つづく

 

 

ゆだねきる旅2 前哨戦 【石徹白洋品店のたっつけづくり】

 

気がつけば年が明けていて

次なるゆだねきる旅はどこなのだろう…などと想いを馳せたりしますが、よく考えたら「ゆだねきる旅2」をアップしてないんですよね!!

「陰陽バリ旅」も2年前の「紅(くれない)の旅」もアップしてないし!!

こりゃいかん!!

このブログはわたしの足跡、軌跡を記しておくものなのだからしっかりと記録を残しておかなければ!

 

(雪さまが「ブログアップしないと次の旅は無いよ」と脅迫

 心配してくれているので(汗)がんばるぞ。

 

というわけで

10ヶ月前の記憶を辿りながら、アップしていこうと思います。

 

まずは旅の前哨戦から。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

平成30年3月2日

 

 

出発当日は数年に一度の大荒れの天気。

大幅に遅れているフライト待ちでごった返す千歳空港。

欠航が続々伝えられる中、2時間遅れで出発出来た!ラッキー!

 

無事に名古屋から岐阜入りし、ひとり岐阜の郷土料理と地酒を愉しみ

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満月の下、お散歩も楽しみながら

岐阜駅近くのホテルで一泊

 

3月3日

岐阜からJRで移動し 
長良川鉄道にのって美濃太田〜美濃白鳥へ。

 

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これに乗りたかった

 

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駅長犬の雪之丞くん。なまらいい子!!

 

 

平成30年3月3日

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美濃白鳥到着

ここからはバス(一日二本予約制)と聞いていたのですが

バスというよりはジャンボタクシー。

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ここからいよいよ石徹白に向かうわけですが

もう、え、ここに人が住んでるの?というくらいどんどん山奥に入っていくのです。

もう、ぐねぐねぐねぐね、どこまで登るの…?不安になるほどに…

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そして!!!!!!!

 

 

小さな集落が見えてきて(内心「ホッ」)

 

いよいよ、です。

 

 

 

 

 

念願だった、岐阜県は石徹白にある石徹白洋品店さんの『たっつけづくりWS』に参加!なのです。

 

 

たっつけとは野良着ズボンのことで、

大麻に目覚めたと同時に知ったBOROでおなじみ民俗学者・民具研究家・著述家の田中忠三郎さん

そのコレクションで初めて見てその機能美とめんこさに一目惚れ、

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↑↓浅草のアミューズミュージアムに展示してあるたっつけ達

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たっつけを履いてみたい!作ってみたい!とずっと憧れていたのでした。

 

たっつけ話は以前のブログを(ちょっと自慢話)

yukikoashiato.jugem.jp

 

 

 

 

たっつけが欲しくて、「たっつけ」というワードを検索してヒットしたのが、この石徹白洋品店の型紙でした。

3〜4年前にこの型紙をネット上で購入、したのはいいけれど、当時は洋裁も和裁も、それどころか普通の縫い物すらまともに出来なかったわたしにはただ眺めるだけのシロモノ…。

 

それが、型紙だけではなく作り方を教えるワークショップを始めると知り、すぐに申込んだのでした。

 

全国各地から集まったみんなと、早速ホンモノのたっつけを観察。

 

うわぁ、なんと状態の良い…

コレ、麻ですよ、麻!大麻!!

忠三郎コレクション以外でこんな美しいたっつけ見たのは初めてです。岐阜の歴史を感じる…

 

で、早速、制作に入ります。

 

まずは裁断。

わたしは着物をほどいた古布を持参しました。

サイズ的に幅が小さめですが、大丈夫でしょーか。。。

型紙を買った当時はチンプンカンプンでしたが

その後わたしも和裁を習ったりして少しは成長しておりますので

「ここを、こうやって縫ってください」と教えていただいたとおり、には針をすすめることが出来ます。

まぁ、教えてもらえればできるだけで、自力では相変わらずわからないんですけどね…

 

それにしても

やっぱり、みんなでおちゃべりしながらのチクチクは良いものですね。

室内は木のぬくもりと薪ストーブのぬくもりでとっても心地よいです。赤ちゃんも居るし、なまら癒やし空間。

 

一日目、なんとなくズボンのかたちになったか?というところまで。

 

夕食と宿泊は石徹白洋品店のすぐ向かいのいとしろ旅館

みんなでお鍋を囲んだあとは

 

朝にも見せていただいた、貴重な大麻のたっつけ等を保管してくださっているおじいちゃまがさらなるお宝を持って、やってきてくれました。

 

麻糸の束!!!!!!

どっひゃーーーーーーーーーーー!!

もう、すぐ績み目を探してしまうっていうね(笑

テンションダダ上がりのわたくし

周りのみなさんが引くくらいの勢いで質問しまくり。

見てコレ、超可愛い!!!!

本当に、これだけのものを、良くぞ取っておいてくれました!

野良着なんて、記録としての価値がわからなければ、普通取っておかないでしょ… 

実際に着用させていただきました!!

念願の大麻のたっつけですよ!見よ、この満面の笑み〜〜〜♡♡♡

この野良着上下だって、わたしは普通にファッションとして超可愛いと想うのですが、いかがでしょー? 

 

こういう使い込まれた紐も、愛おしいこと…

どんな家で、どんな人に、どんな風に使われていたのかな…

糸も布も貴重だった時代に汗や涙なんかも吸い込みながら、大切に大切に使い込まれてきたんだろうな…

 

一日目から大興奮。

 

 

 

二日目

 3月4日

朝、みんなで白山中居神社へご挨拶に。

 

宮司さんが案内してくださいました。

 

このとき、わたしは携帯を忘れてしまい、自身では写真を撮れていないので、みなさまの撮った画像を拝借しております。

 

 

長い歴史を感じる、趣のある社殿でございました。

 

実物の写真がないのですが、アイヌ文様の飾りがあり「これは!?」とまたしても興奮して質問しているわたし。

ここ石徹白はアイヌと深い縁があるらしく、「イトシロ」もアイヌ語だとか…!?

むむむむむ…

帰ってきて調べてみると

『【イトシロ】はアイヌ語で【大きな墓場】を意味する。先住民族蝦夷)が住んでいた事を示唆している。』

 

…うーん、縁を感じずにはおられませんね。

またしても呼ばれてる感。。。

 

 

 

神社へは川を渡っていくのですが、それは美しい景色でした。

 

さて、この日は実際にたっつけを作っていた、石徹白洋品店さんが作り方を学んだ師匠のおばあちゃまのお宅へ伺って直接教えていただきます!

これまたなんという貴重な機会でしょうか。

作り方はもちろんですが、当時の暮らし方に興味津津なわたくし

黙々と作業をするみなさまを尻目にまたしても質問攻めです。

手を動かせ、わたし!!!!wwww

 

 途中、やってきた孫(曾孫か?)をあやすじーちゃん

ほっこりタイム〜♪

みんなで記念撮影♡

 

さて、また石徹白洋品店さんに場所を移して、まずは昼食。

移住仲間が作ってくれた、(確か)パキスタン料理。

まさか岐阜に来てこのよーな料理を食すとは…!

このときに数家族の移住組の方々とも交流出来たのですが、

すごく面白かったなぁ。

この内容だけでひとブログかけるくらい、

田舎へ移住する理由、地元の方との関わり方、移住者同士の繋がり、

古いもの(物質だけではなく、価値観とか)と新しいものの交流、、、、

自分が新十津川で目指すものは何だろう、といろいろ考えさせられる内容でした。

 

食後はお外をお散歩など。

まぁ、ひとめで豪雪地帯だとわかるのですが

この日は暖かく、「雪が溶けて少なくなった」とのこと。

 

来たときにも思った「なぜ、こんな山奥に人が住んでいるのか」

「そして何故、今、若者たちが集まってきているのか」

 

すごく不思議だったんだけれど

「これこれこうだ」という答えがわかったわけではなく…

 

その土地のエネルギーとか

縁とか未来とか

自分がそこに立って、歩いて感じて

なんとな〜〜〜く肌で納得してきた。

 

 

さて、午後もチクチクです。

だいぶ出来て来ました。

たっつけは、後ろ姿がプリチーなのです!

 

さて、今夜も美味しいお鍋を頂いて

プリチーな果物もいただいて

 

今夜は温泉に行きます!!

その名のとおり、それは見事な満天の星空でした☆

すっかり癒され

お部屋でみんなで熱燗をいただき

おやすみなさい…

 

 

 3月5日

そしていよいよ最終日。

 

お店としての『石徹白洋品店』、その商品を見せていただきます。

こだわりの素材で丁寧に縫われた洋服たち。

こちらでは糸紡ぎや染色のWSも行われていますよ。

決してお安くはないのですが「ちゃんと作ったら」当たり前のお値段。

大量生産大量消費、どこかで誰かが犠牲になっているファストファッションとは『別物』なのですから。

世界各国から注文があるのもうなずけます。

 

いよいよ、仕上げに入ります!

ずっと手縫いでしたが、時間の都合&強度のこともあり、紐部分はミシンを使いました。

ちなみに、他の方はウエストはゴムです。

わたしは本来のたっつけが作りたかったので紐を選ばせてもらいました。

 

わたしは、なんとか仕上がりました!!

最後にみなさんと〜♪

うふふ〜自分で作ったたっつけ。嬉しい!!!!!!

 

その後、また移動して最後にみんなでランチ。

 

こちらも移住してきたかたがオープンした「MAGOEMON

これでおしまいかと思うと寂しいですが、、、

感想などを述べながら最後の交流。

あ〜〜

身体が喜ぶ、やさしいごはん。嬉しい。

 

そして、石徹白洋品店たっつけづくりWSはこれにて終了。

 

いや〜〜〜

とっても貴重な時間でした。

3日間、ありがとうございました!!

 

 

 

さて、ここからいよいよ「ゆだねきる旅2」スタートです!

 

 

 

 

 

つづく。

 

 

 

ただいま、ワタシ

いやー

長かった。長い日々だった。

やっっっっっっっと!帰ってきました。

 

 

 

自分自身に。

 

ただいま、ワタシ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日

 

 

 

 

 

 

 

気がついたら自分自身を失っていて

どこへ行ったら良いのか

どこへ帰ったら良いのか

さっぱりわからず

ただただ迷路の中で放心しておりました。

 

そんなときもあらぁな、

いつかは終わる、いつかは出口が見つかる、と

わかってはいても

実際迷路のなかにいると、

アタマではわかっていても

 

単純に、辛い!!

 

 

 

 

 

こんなにつらいのは、多分初めて自殺未遂をした22歳の時以来。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと抽象的すぎるので順を追って記述していこう。

(出来る範囲で)

 

あれだけ「一番大事なのは自分自身」と言い続けていても簡単に見失ってしまうのだ、という脆い自分に対しての戒めとして、あしあととして、記録として。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

辛いなんて、思ってもいなかった。

一生懸命だったし、やりがいもあったし、なんたって、コレがワタシ自身のやりたいことなのだ!と思い続けて行動していた。

 

 

 

 

新十津川に来てから。

 

 

 

 

 

 

地元開催のイベントには必ず顔を出し

公的な機関の場にも挨拶をし

知人を通して地元の仲間を紹介してもらい

紹介された人たちとはなるべく交流を持つようにした。

 

新十津川のたくさんの人たちに

わたしたちのことを知ってほしかったし

一緒に楽しいことを出来たら良いなと思っていた。

 

 

 

ただの移住だったら、ここまではしなかったと思う。

交流もそこそこに、のんびりと田舎ぐらしを楽しんでいたかもしれない。

 

 

でも、この場所は、夫が立ち上げた会社の、新事業所。

わたしが、その所長。

 

「認めてもらいたい」

「成功しなければ」

「夫に恥をかかせてはいけない」

「負けないぞ!!」

 

もう、今思い返しても

このワタクシの思考にありえない言葉たちである。

一見頑張っているようなキレイな言葉だが、

ワタクシ雪子にとってはもう、真逆。正反対。

 

 

新十津川に行く以前の友人たちなら周知のことだが、わたしは自分が満足することしかしないので、「理解されなくてあたりまえ」「嫌われるの上等」「他人は関係ない」「夫は後始末役」で生きている。

 

(言っておくが、コレは単なる我儘ではなく、自分自身の満足が結果的にこの世のためになる、と確信しているから平気なのである。

自由と責任は一体。)

 

嫌いなひとには近づかないし、

ましてや「成功するために他人に認められようと努力する」、、、、って

 

古い知人なら「どの口が言ってんだゴラァ!」と怒鳴るところであろう。

 

 

 

しかし、何故か、気がつけば、

そんな思考回路になっていたのだった。 

そして当然、そんな思考が自分を蝕んでいっていることも

倒れるまでわからなかった。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

発端は、あるプロジェクトが頓挫してしまったことだった。

 

 

 

そのプロジェクトを思いついたときは「コレしかねぇ!!」くらいナイス企画だと思ったし、絶対ウケる、絶対成功すると思っていた。

思えば

やらねばとう思いが切羽詰まり過ぎて

脳内イケイケ過ぎて

躁状態だったのかもしれない。

ガンガン行動して、ガンガン話進めて、ガンガンお金もかけて

 

 

 

 

結局、だめになった。

 

 

 

頑張れば、進められたかもしれない。

でも、もう限界だった。

 

ビジネスパートナーとして相手のある話だったのだが、

その人物に対して、それ以上の信頼が持てなくなり

結局わたしからその話を終わりにした。

 

 

スッパーンと足元をすくわれた気がした。

あー、そっかー自分がどんなに頑張っても駄目なんだー

 

 

 

 

 

 

それでも、まだそのときは

 

Facebookに「心折れたー」と投稿するくらいの気力と

「コレが駄目なら次はアレだ」と動ける体力はあった。

 

 

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

 

もう、限界だったのだ。

 

 

 

限界突破したことさえ自分で気がつかないほど

 

わたしは「自分自身から離れていた」。

 

 

 

 

アタマで、気力で、努力で、世間体で、、、、

今まで自分が必要ないと言っていたものを原動力として

なんとか挽回しようとしていた。

 

  

 心の家族たちからは(頑張っていることに対して)

「雪ちゃんらしくない」

「…バカなの?」

と言われ

(「あのまま続いてたら本当にぶっ倒れていたよ、頓挫して良かったんだよ」とも言ってくれた) 

実の家族からは「もっと働け、稼げ」と言われ

 

自分でも空回っているのは十分わかっていた。

 

 

 

 

 

 

それからは何をやってもうまく行かなくなった。

 

 

いろんな、小さなプロジェクトも

 よし、やるぞ、と動き出すと

支障が出たり体調を崩したり

小さな問題が発生して、途端に行き詰まる。

 

 

次こそは

次こそは

 

諦めの早いわたしの、どこにそんな根性があったのだというくらい

始めては駄目になっていって

 

正反対に

夫のやることは全て順調に展開していって

 

もちろんそれは喜ばしいことだし

やるべきことをやっているときはそれが当たり前なのもわかっているし

自分を誰とも比べても意味が無いこともわかっているのに

 

どんどん卑屈になって

 

あー

あたしなんか、なにやっても無駄だし

てか

もうここ(地球)に居る意味わかんないし

とっとと

帰りたいんですけど

 (もちろん帰りたいのは札幌ではなくこの世ではない故郷)

 

 

 

という症状がどんどん悪化して

 

夫に「帰りたいー!」と泣きつく日々。

 

 

 

 

もう、これは得意の「セルフ臥褥療法」だ。

それこそ若い頃、死にたくなるほど行き詰まると行っていたセルフ臥褥。

とにかく一切の『行動』をやめる。

 

当時一人暮らしをしているときは

必要最低限の食料を買い込み

電話の線を抜き(今だと携帯の電源を切る)

家のチャイムもならないようにし

テレビもネットも見ない、外界の情報を一切シャットアウト。

食う、寝る、出す、だけの日々を、数週間過ごしていると「ナニカ」したくなってくるので、その時まで

自発的に、動きたくなるまで強制引きこもりをする。

 

 

今は家族もいるし、同じようにはいかないが

近い生活をすることにした。

 

出かける用は必要最低限 

基本話し相手は夫と愛犬のみ。

 

ほぼ裏垢(知り合いほぼ居ない)のTwitterは毒吐き場として楽だったけど

リアルなFacebookは即アンインストール

 

入ってくる情報も発信する情報も極限まで少なくし

 

 家事もそこそこに

毎日布団の中で携帯漫画(無料)を眺める日々。

 

 

最初の頃はそんな怠惰な生活で良いのか、

アレもコレもやることは山のようにあるのに、

夫だけを働かせて良いのか、罪悪感でいっぱいだった(思えばコレもアホである)

 

しかし、どうせ何かやろうとしてもうまくいかないんだし寝てるしかねーべや的な

自暴自棄と強制臥褥がマゼコゼな状態で過ごしているうちに罪悪感も減り夫に「なまら面白い漫画見つけた!」と告げるまでになった。

 

 

 

夫はそんなわたしを叱るわけでもなく(本心はわからんが)

「寝てていいよ」「ぼくがやるからいいよ」「毎日美味しいごはんをありがとう」と言い続けてくれた。

なんと良く出来た夫なのだろう。

まぁ、毎晩帰りたいとギャン泣きしたり本当に帰ってしまうよりかは大人しく布団に入ってたほうが安心というものだろう。

 

 

 

 

布団で漫画を読む。

 

 

 

 

 

これは幼い頃からのわたしの「一番好きなこと」である。

 

 

チセ建設だのブッシュクラフトだのゆだねきる旅だの

アウトドアなアクティブな人間だと思われているかもしれないが

 

 もちろんそれらも好きでやっていることだが

 

 究極に好きなことをしていい、と言われたら迷わず「布団で漫画を読む」。

 

 

ちなみに次点は「風呂入って酒を呑む」である。

 

 

 

 

さて、

 

そうして、

 

気がついた

 

 

一番辛いのは自分自身とつながっていないこと

 

なんだということに。

 

 

 

辛いのは

 

失敗したからじゃない

うまくいかないからじゃない 

 

 

 

 

 

 

今までなによりも大切にしてきた『雪さま』を、

新十津川に来てからは完全無視の生活をしてしまい

また彼女の声が全くきこえなくなってしまったことだった。

 

 

 

(雪さまについてはこちらを参照)

 

 

yukikoashiato.hatenablog.com

 

yukikoashiato.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

雪さまは、叫んでいたはず。

 「そうじゃない!」「いやだ!」と。

それなのに「やらねばならない」という勝手なアタマの思い込みで

雪さまの声を無視し暴走してきたのだ。

いつもの雪さまの小さなお仕置き(問題発生や体調不良)があったのにもかかわらず、それすら無視してきた。

 

 

気がつけば雪さまの声は聞こえなくなっていて

こちらから話しかけてもガン無視(当然である)

 

心のおきどころが全くわからないことが何より辛かった

魂の迷子になってしまったのだ。

 

 

 

雪さま(自分自身)と繋がっていない、ということは

他の存在たちとも交流が出来ないということだった。

 

今まで自然に会話しているように感じていた

木々や草や花や鳥たちともすっかり分断されたようだった。

これは本当に凍えるような孤独感だった。

 

自分自身を失うということは

こんなに恐ろしいことなのか…

 

仕事なんか出来なくても良い

成功なんかしなくて良い

友達もお金も情報もたくさんなんかいらない

 

ただ、わたしはわたしでいなければいけない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

自分自身を取り戻すべく

やはり情報のシャットアウトと引きこもり状態を続けて(なによりも交流しなければいけないのは自分自身なので)

内なる自分の声だけを聴き

 

アタマの中に浮かぶ「やらなければならないこと」ではなく

自分のなかから湧き出てくる「やりたいこと」だけを尊重する生活。

 

 

 

 

そうしているうちに、KR女史に依頼していた、半年間に及ぶシピラサコタンのランドクリーニング(ホ・オポノポノの土地の浄化)が終了した。

わたしたちが管理人となった新十津川のこの土地が、今までの歴史、先祖、生き物たちの記憶…全てがゼロ状態になったのだ。

 

このことと直接関係あるかどうかはわからないが

この頃から

だいぶつながりを取り戻していたような気がする。

 

 

ある日

 

わたしたち

どうして新十津川に来たのかな…

どうしてチセを建ててるんだろう…

 

新十津川の一年目の畑で唯一まともに収穫出来た「ひえ」を刈り取りながらぼんやり思っていたら

 

その稗は、チセが完成してチセノミ(チセの儀式、新築祝いのようなもの)のときに振る舞うトノト(お酒)を作るためなのだ、と理解した。だから、稗だけは育ったのだと(他の雑穀は駄目だった)

 

そして、その直後、あるメッセージが降りてきたのだった。

 

(この件に関してはかなりスピリチュアル色が濃く、公言して良いかも微妙なのでもし機会があればまた)

 

 

所謂、お金を稼ぐ仕事ではなく

それをするために自分はこの世に存在しているのだ、という志事。

散々仕事に振り回されたあとにいただいたようだった。

 

何故新十津川なのか、何故わたしたちなのか、何故チセなのか

点と点だった疑問たちが線で繋がったような気がした。

 

雪さまがウインクしていた。

 

それからは、全てが面白いように転がっていった。

 

扉が開いたように

堰を切ったように

便秘が治ったように(笑

 

 

 

ていうか

こういう流れが通常なのだけれども…

 

完全行き詰まっていたからこそ感じるこの開放感。

 

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流石のタイミングで洞爺湖 朝日を浴びながらカヌーに乗った






 

あぁ

やっと帰ってきた!

 

やっと自分自身に戻ってきた!!

 

 

ただいまー!わたし!!

 

疎かにしてゴメンナサイ!

 

 

 

 

辛い時に寄り添ってくれた怒ってくれた励ましてくれた

大好きな心の家族

そして新しくて懐かしい出逢いが続く。

 

いろんなことが終わって

いろんなことが始まって

いろんなことを取り戻す

 

 

人生を、このわたしの世界をクリエイトしていく。

選択していく。

 

 

 

全ては創造しているようで、全て決まっていること

沸き起こる熱い思いも負の感情も、自分から自然発生しているようで、最初からそうなるようになっているのだ

いろんな矛盾をはらみながらその流れに抵抗せず揺蕩うしかない。

 

それがゆだねきるということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ

 

また動き出しますよ

 

 

 

とはいっても

 

 

 

 

 

 

わたしはわたし

 

これからも

わたしのやることをやります。

 

 

 

 

やりたくないことは、やりませんw

 

 

 

 


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洞爺の虻田神社でひいたおみくじ。

わかったっちゅーねん(笑)

 

チセを建てる〜その九 棟木(キタイオマニ)を上げる

新十津川も秋めいてきました。

 

 

前回は先の地震により作業を中止したため、二ヶ月ぶりの共同作業です。

 

チセの骨組みは地震の影響は全く無く、しっかりと建っています。

さすが。

 

さて、「チセ(建物)を建てる」というとやはり「力仕事」というイメージがあると思いますが、実際そのとおりで

わたしもいつも出来ることといえばみなさんの食事やお茶、お菓子の準備、せいぜい木の皮むきなどやたまに頼まれる「ここ押さえておいてー」などの軽作業です。

柱の一本でも運べたら進み具合も違うのでしょうが、こればかりはしょうがない。

それでも、以前よりは逞しく力持ちになった気はしますが…(昔はマジ非力なへなちょこだったので)

夫がチセやきこり系に関わってからそう育っていったように、わたしもめっちゃ鍛えてガテン系女子を目指しても良いんですけどね…

別に…そこに憧れはないのでいいや(笑

 

しかーし!!
今回はそんなわたくしをはじめ、非力な女性でも出来る作業があるのでした!

 

地震対策で水を運びまくって腰を痛めてしまったポンペさん。

 

「おれは今回は力仕事できないから、すだれを編むよ」

チセの天井に防火対策のためにつけるアクッポクンペ(屋根すだれ)をイテセニ(編み機)を使ってシキ(茅)で編みます。

 

シキナ(ガマ)でキナ(ゴザ)やチタラペ(花ござ)を編むときに使うイテセニとは大きさが全く異なる(大きい)ので、ポンペさんは廃材でいちから作っておりました。

本当はこのイテセニを作るところもちゃんと見たかったのだけど、ちょっと家の片付けなどをしている間に完成しちゃってました。

さすがのポンペクオリティ!

 

この大きなイテセニに、屋根や壁のためにせっせと刈りまくった茅を惜しげも無く使って、編んでいきますよ。

 茅もですね、ずーっと苦労して刈り集めてきたので

yukikoashiato.hatenablog.com

 

もう、ちょっとでも折れちゃったりして捨てるのももったいないわけですよ!

しかーし

そんな簡単に折れてしまうような茅では立派な丈夫な屋根も壁も出来るはずもなく、ある意味ここで選定作業も覚えた気がします。

 

長いのでふたりがかりで行います

 

この一年で立派な茅ハンターになったわたくしたち。

田舎の道路際の茅には即目がいきますし、良い茅かそうじゃないかも一瞬で判別出来ます。

鬼がやと呼ばれる、太くて固くて長い茅が一番の理想なのです。

が、この鬼がや、なかなか存在しません。

細いススキのような茅はそのへんいっぱいあるんですけどね。(といっても田舎に、で札幌周辺には皆無ですが)

北海道の鬼がや生息情報お待ちしております!!

 

 

さて、そんなこんなですだれ編みをする向こうでは

やはりガテン仕事が繰り広げられております。

もう、正直、わたしには何をやっているのかさっぱりわかりません。

多分、この日の午前中は恒例の柱などの微調整で終わってた気がします…

 

お昼ごはんは定番のカレー。
野菜サラダと、ポンペさんが山で採ってきたムキタケを味噌汁に。

この味噌汁が絶品すぎて卒倒でした。

チセ建設中の昼食時の笑顔のエカシ

こんな何気ない一枚も、数年したらとても貴重なショットになるのでしょう。

 

いつもならお昼休憩に仮眠をとるのですが、進捗状況的に「それどころじゃないだろ」というエカシの一言で食後すぐに作業再開。

 

 

 

新十津川の名店『ヴルストよしだ』さんにお借りした長梯子。

これがもーーーーーーーーーーーーーー大活躍!!

 

最近のわたしたちの合言葉は

「道具って、大事」

 

 

毎回毎回、ありがたいことにそのときに必要な道具たちを借りることが出来て、

これまた毎回言っていることですが、カムイの応援を感じずにいられません。

 

 

さて、午後からは可愛い助っ人がやってきました!

ブッシュクラフト講座やチセWSで何度か来ていただいている、地元高山農園さんの今回は奥様とお子様たち!!
(ご主人は繁忙期、稲刈りの真っ最中)

「いつも来たいと思いつつ、子供もいるし力仕事も手伝えないし見てるだけだったのですが、今回はわたしでも出来ると思って!」

なんとありがたい!

ふたりでの作業が三人になったらそらもうスピードが違いますよー

ていうかね、もうね、この可愛いふたりの天使が来るだけで、場の空気が変わりますから!

手伝わなくても子連れで来てください❤

 

 

ふと現場を見ると

 

あっっっ!柱を焼いているではないか!(下の煙に注目)

 

うぉーーー炎は無駄に出来ません!!

おやつに茹でる予定だったトゥレプ(オオウバユリの根)をその火でやらせてもらいます!!

 

トゥレプは貴重なデンプンとして一番粉から三番粉までとります。

一番粉は風邪をひいた時や胃腸の調子が悪いときなどに薬としても用います。

そんな滋養たっぷりのトゥレプを、粉をとらずにかぶりつきます!!

繊維が多いから、歯でしごくように食べてね、、、、、

 

といっても、お子様には伝わらず。

そのままムシャムシャしてました。お腹ゆるくならなかっただろうか…

味としては、百合根に近い(そらそうだ、オオウバユリの根だもの)、ホクホク甘いです。茹でたては大変美味しいです!

 

おやつを食べて、三人でせっせと編んで、一枚完成〜!!

現場では見てるだけで足がガクブルしちゃうような高所作業。

夫は高所恐怖症なはずなのですが(わたしは割りと平気)

まぁそんなことは言ってられませんわな。

これからまだ高くなりますし。

 今日のところはキタイオマ二までいかなかったようです。

そんなこんなで一日目終了。

 

中川エカシは都合により一日目で帰宅。

 

いつもは中川エカシと夜通し飲んでしまうポンペさんですが、今晩はお相手がいなくて寂しそうです。

ていうか、いつも二日目の朝は二日酔いでグダグダなんで、今回くらい早く寝てくださいw

いつもは撮らない夕食の写真を今回は何故か撮っている…

肉じゃが、湯豆腐、漬物、佃煮。

レラさんからいただいた日本酒と共に。

 

 

 

二日目。

 

朝食に雑炊を出したら不満そうだったポンペさん。

なんでも食べそうに見えて、意外と好き嫌い激しいんだよなー。

 

 

 

昼食の買い出しに行って

初めて外部からチセ作業を見たら…

 

木々をゆうに超えて

右側にある自宅と比べても、明らかに二階より高い位置で作業している!

夫よ…まじで尊敬するよ…

二日目はいつもの刈谷さん(まじで頼りにしてます!)と、北大の学生さんが札沼線に乗って!お手伝いに来てくれましたよ。

これで現場もだいぶ進むかな?

 

わたしとポンペさんは、相変わらず黙々と編み作業。

慣れて手早くなってきました。

で、現場の写真をあまり撮っておりません〜(;´∀`)

ま、ずっと高所作業だったぽいです

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二日目のお昼は昨日の残りを利用して!

カレーうどんでーす。

釜揚げにしたので、カレーは自由におかけください!!

副菜はマカロニサラダと漬物。

2日ともお天気が良くて、お外ランチが気持ちよかったです。

 

そして、午後もひたすら作業。

 

二枚目も無事完成し

 

おおおおおおお

キタイオマニも上がっているではないかーーーーーーー!!

 

本当はもっと進めたかったのですが、チセ建設は現場合わせ。

やはりその場その場の調整が必要になるので仕方ありません。

 

しかし!

棟木が上がったということは日本家屋でいうところの上棟式ですよ!

餅まきしないば!!

 

しないけど!!

 

 

 

というわけで、

今回もお手伝いいただいたみなさま、ありがとうございました!

今回のメインキャストである長梯子くんを囲んで。

 

 

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母屋から。

 

わ〜棟木がある〜

 

そして夫は「一日一本」を目標に、ひとり作業開始。

わたしも手伝えたら、、、、とほんとに心苦しいのですが

応援するしかできません。

 

日々、作業しておりますのでいつでもお手伝いお待ちしております!

飯と酒と宿付きです☆

 

 

 

 

まだまだ続きます。

 

 

 

 

北海道胆振東部地震

2018年9月6日(木)3時

北海道の大地が大 きく揺れた。

 

自分自身の備忘録として残しておきます。

 

 

 

そのとき、わたしたちは札幌の自宅で寝ていて大きな衝撃で飛び起きた。

夫と犬がいることを確認して

余震もある中、互いにツイッターで情報を得る。

なんと全道的に停電!?

台風が直撃した直後に地震で停電…。

 

自身のツイートも

「この(台風の)タイミングで札幌に来ちゃったのはまずかったかなぁ」

のあとに

「ゆれた!すっげー揺れた!!」

 

とにかく札幌にいるのはマズイ。

全道的に停電…断水やライフラインがすべて無くなる可能性もある。

札幌のこの家は都市ガスで、暖房もガスなのだ。

 

新十津川も心配だし、すぐ帰ろう!!

 

生活用品はほぼなくなっている札幌の家でできるだけの準備をする。

「水!水くんでおいて!」と夫に頼む。

我が家は湧き水生活なので、常に4リットルのボトルが車に積んである。

それにすべて水道水を入れておく。

 

明るくなってきて、出発。

 

が、ガソリンが新十津川までギリギリの量。

ここは信じて新十津川まで一気に行ってしまうか、

夫が調べた、災害時に給油するというガソリンスタンドに向かってみるか。

 

結果的に、スタンドに行ってみたが長蛇の列な上営業しておらず、

不安なまま札幌を出ることになったが

「停電になった札幌の様子」を見ることが出来たのは良い教訓になった。

新道など幹線道路の大きな交差点は発電機で信号がついていた。

警察官が棒をふっているところもあったし、

小さな交差点はみんな徐行でゆずりあっていたし

そもそも車があまり走っていないので、車に関してはそれほど心配は無い感じ。

わたしたちが通った道路は特に陥没などの被害もなく、建物の被害も見受けられず、地震そのものより停電での被害?が大きい感じ。

ガソリンスタンドはひとつも営業していない。

 

スーパーやドラッグストアに長蛇の列が出来ているけれど、営業するんだろうか?

コンビニは営業している店とそうじゃない店がある。

我らがセイコーマートはほぼほぼ営業している!

 

あとから知ったがセコマの防災マニュアルが素晴らしすぎる!

mainichi.jp

元々セコマラブ(コンビニ行くなら絶対セコマかハマナス)なのだが

より一層好きになった!ついていくぜ!

 

それにしても電気のついていないコンビニというのは、なんだか不気味に感じる。

 

 

札幌を出て、275号線で新十津川に向かう。

江別に入ってすぐのスタンドが営業していた!!

「現金のみ、2,000円分だけです」とのことだったけれど、それだけで十分です!!

これだけでだいぶ気持ちが落ち着いた。

そもそも275は信号が少ないのでいつもと変わらない感じ。

途中のJR医療大学前駅で工事のおっちゃん?(駅員ではない)が数名、プラットホームにしゃがんでぼけーっとしている姿が。

当然電車は全線ストップだし、電気が無いんじゃやることも無いんだろうな。

 

定期的にツイッターチェック。

有益な情報はツイート&リツイート

家族や友人知人から安否確認もあり、車内ではほぼ携帯をいじっていた。

Facebookでも無事です投稿。

こんなときはSNSが大活躍だなぁ。

 

当別まで来ると、普通にスタンドが営業していた。

長蛇まではいかないけれど、そこそこ並んでいる。

浦臼のスタンドは自家発電で通常営業。

カードも使えたし数量制限もなし。満タンに出来て心底安心する。

こういうときは都会は脆弱だ、と痛感。

日常的に便利すぎてイザというときの備えが全く出来ていない。

田舎は日常的に不便なので自分でなんとかするしかないのだ。

 

さて、新十津川に到着

 

家もチセも無事、家の中もなんの被害もなくホッと胸をなでおろす。

 

しかしこれからが大切だ!

 

更に大きな地震が無いとは言えない。

三日後から一週間以内に起こる確率も高いと言われているので、建物としては古いこの家で過ごすのは不安。

しばらくは野営しよう、というのはふたりとも口に出さずとも当然の選択だった。

 

地震によって家屋が倒壊しても、倒木があっても大丈夫な距離に車を移動し、そのまわりに本拠地設営することに。

 

二台の車を利用して(もう一台の軽トラもすぐに満タンにした)夫がシェルターづくり。

 

寝る場所はノア子で快適

普段過ごせるように壁と屋根をブルーシートで張る。

断水もしてないし、ガスコンロもガスボンベもじゅうぶんにあるけれど、タンク内の水と薪での生活をしてみる。

そもそも新十津川では完全オフグリッド生活を希望していた(来客があるなどを考慮してガス以外は契約してある)のだし

車中泊旅生活ではそういう日々だし

これを機にどこまでやれるか自分のチカラも試してみたい。

なんといっても、この先(地震に限らず)何があるかわからないのだから出来るようになっておきたい。

 

ということで、いろいろ装備の確認と準備もしていこう。

 

まずは水。

前述したとおりいつも4リットルペットボトル(毎晩愛飲している「ブラックニッカ」の空きペット)は準備してあるので

それとポリタンク、やジャグなど総出で水を入れておく。

左が飲用(浄水装備入り)、右が洗い物などに使う用。

調理器具は左の大小2つ。蓋はフライパンにもなるし、熱伝導率がとても良くてすぐにお湯もわくし、これだけでじゅうぶん。

 

食器たちは割れ物厳禁。

黒い樹脂ボウルは茶碗、お椀、丼、ボウルとなんでも兼用。

木のお皿は裏返せばまな板にもなる。

ヘンププラスチックで出来た箸は抗菌作用あり、自然に戻るので安心。(ただし熱に弱いので調理にはむかない)

木のスプーンもヘラやおたまになったり調理にも大活躍。

包丁は折りたたみ式のナイフ。札幌で刃物といえば、の宮分刃物店で用途を相談の上購入したもの。

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一緒に撮り忘れたTHERMOSのコップ、これがまた優れもの!

冷たいものも温かいものも、温度キープ力が素晴らしいのだ。

それが持ち手に全く影響しないのも良い。

奥の小さなやかんもカワイイが薪生活ではあまり重宝しない。(ガスコンロでは活躍)

 

 

そして電気。家のは使えないという前提で、ノア子のソーラーパネルでやりくりしていこう。

あかりは普段から電池式のものを使っているのでそれをそのまま使う。

 

電池は充電式なので、太陽さえ出ていれば繰り返し使える。

この充電器はコンセントからも12V(シガーソケット)からも使えるので、太陽光直結で無駄がなくて良い。

 

右の2つは単2対応だけれども、単3を単2に変えるものが百均でも売られている。

 

点灯するとこんな感じ。

 

さらにスーパーの袋などをかぶせるとより広範囲で明るく出来る。

 

黒く塗ったペットボトルに水を入れてアルミホイルなどを貼った箱に入れておけば熱々のお湯が出来るので、いちいち火でお湯を沸かさなくても活用できる。

ただしこちらも太陽が出ていれば。

 

キャリ太郎には「本当にやばい状態」も想定して冬用の防寒着やカセットコンロストーブ、非常食や防災グッズを積む。

ノア子はしばらくは寝室。床下が収納になっているので食料などを。

いや〜、ノア子マジ良く出来た子ちゃん!君が居れば(そしてガソリンがあれば)どこでも生きていけるぜ!

 

いろいろ準備が整って、夕食の準備。

初日で疲れたのでガスコンロにて茄子の味噌焼きをつまみにビール。

(あと何作ったか忘れた…)

犬。

昼間はのうのうとお家の中でお布団の上で寝てたが

これからお外生活だぞ!!

 

お外生活は暗くなったらなにも出来ず。

 

先程紹介し忘れた、ソーラー一体型ライト。

昼間勝手に充電して、暗くなると勝手に点くタイプ、おしゃれじゃなくて取り入れていなかったのだけど、これはカワイイ!のでオトナ買いした!

欠点はガラスなので持ち運びには不向き(実際台風で一個割れた)

なのと、照明としては暗すぎるので、足元を照らす程度にしか使えない。

これを集結してみたけど、こんな感じ。やはり照明にはならん…

というわけで家のバッテリーから直流で照明をひいてきた。(12v用電球使用)

明るい!!

てか明るすぎるw

まるでお祭りの屋台のよーだ。

というわけで、いろいろ準備が出来て『きのくに災害対策本部』一日目終了。

 

生き抜く知識を頭にも入れておこう。

 

【二日目】

新十津川近隣は早々に電気が復旧したようだ。(友人のメールで知る)

札幌はまだのよう。

ネットでも少しずつ被害状況が見られるようになってきた。

札幌では清田のほうがひどいらしい…

 

ここはやはりガスコンロでも炭でもなく、薪で生活出来るようにしておきたい。

ガスや炭を自作できれば良いが、まだそこまでには至っていないので。

 

近頃は火起こしは夫の仕事になってしまっていた(わたしより断然早くて上手だから)のだが、いつまでも甘えてはいられない。

 

そしてライターやマッチなどに頼らず、雨風にも強いメタルマッチで

着火出来るようになりたい。

 

というわけで毎日何度もメタルマッチで火をつける、という練習。

 

なかなかな苦戦具合。

着火は出来ても焚き火まで至らなかったり(途中で火が消えてしまう)むむむ。

 

無事火が起こせたら、お湯を沸かしつつ保存食づくり。

 

家中の粉(全粒粉、米粉、黄粉、ヘンプパウダー、キャロブパウダーなどなど)を総動員して、水分はしゅわろげん(しゅわさかさんとパイロゲン)とイコロラン(宝の卵)
その他もろもろ(黒糖、お塩、ヘンプナッツ、ヘンプオイルなどなど)ぶちこんで捏ねて丸めて焼く!!
美味しさよりも栄養価重視(笑)
小腹が空いたら食べると食事の量も減らせる。

常にお湯も沸かしておく→ポットで保温、お茶や調理に使う

わたしは基本一日一食だけど、三食食べる夫に「必要になったら必要な分だけ食べて」とお願いする。惰性で食べないように。
しばらく買い物もままならないだろうし、なるべく今ある食料でなんとかしたい。

 

写真を撮るの忘れたけど、
朝はきゅうりと目玉焼き
昼はご飯と味噌汁とだし(きゅうり、なす、赤紫蘇青紫蘇、長芋を刻んで醤油で和える)
だしは長芋以外はそのへんからとってきたもの、味噌汁は乾物のみ(わかめ、高野豆腐、ひじき)

そのへんのもの&乾物、最強!

 

 

ノア子は寝室だけじゃなく、床板がテーブルにもなるので室内作業も出来るのだ!向かい合ってご飯を食べる事もできる。

なんと素晴らしい仕様なのだろう。 

お互いにパソコン仕事。

もちろんパソコンも太陽で充電。

外だっていうだけで、いつもの光景。

 

翌日は予定ではチセの共同作業日。

中止でも良かったけどエカシふたりは来るというので、それなりの(食わせる)準備が必要だし、街の様子も見てみたいので

バイクに乗って滝川の生協まで出てみることにした。

 

(それにしてもバイクを借りていてとても助かった。車はなるべく出したくないし、自転車じゃちょっとという場面ではバイクは重宝!燃費は良いし、二人乗り出来るし、荷物も乗せられる)

 

信号はついてたりついてなかったり、警官が立ってたり。
営業しているガソリンスタンドは長蛇の列。
滝川の生協は営業しておらず、臨時営業車(車内で簡単な買い物が出来る)が二台来てて、こちらも行列が出来ていた。
どーしてもここで必要なものがあるわけでもないので(生協にはオーガニックものがあるので調味料を欲しかっただけ)、新十津川に戻り通常営業している地元スーパーへ。
カップ麺類の棚は見事に空っぽ!
非常用として買いだめしてるのだろうけど、そもそも水と火の確保は出来てるのか?と余計な心配をする。わたしの非常事態の予測がサバイバルすぎるのだろうか(¯―¯٥)

 

 

夜は若昆布の卵とじ、サンマ焼きと熱燗。
新鮮な魚を美味しい日本酒で食べられる幸せ

なんだか単なるキャンプ報告かってくらい平和だ。

犬もさすがに夜は一緒に寝てくれる。

これがまた暖かくて湯たんぽ犬としても大活躍。

 

【三日目】

朝起きると、夜中降り続いた雨と強い風で、対策本部が倒れていた。余震も何度か。

 

 

夫もわたしもいろいろと腕が試されるとき。

どんな状況でも暮らす、スキルアップのチャンス。

 

お互いに「こうしたら良いのでは」とアドバイスしつつされつつ

 

夫はこの強い風にも負けないシェルター(ブルーシートでの雨風除け)をつくる

 

わたしは雨ですっかり濡れてしまった薪と地面で火をおこして調理をしなければならない

 

のだが!!!!

これがまた大変だった!!

3口ガスコンロだったら30分もあれば出来る料理、3時間かかった!

まず、火力を安定させるのに2時間かかったよね(笑
濡れた地面、濡れた材で焚き火するってかなりコツがいる。勉強になったぞ。

 

苦労してなんとか3品(山菜おこわ、マカロニサラダ、蕪とお麩の煮物)作ったのに、結果エカシふたりとも来ないという…(´・ω・`)

 

ま、まぁ、人様にお出し出来るような出来じゃなかったので、

ここはふたりでがんばって消費しよう。

しばらくご飯作らなくて済むわ!

 

 

というわけで、チセ作業がなくなったのでそれぞれに出来ることをやる。

夫はフィールドや避難経路の草刈り(みんなが来てもいっぱいテントはれるでー)

わたしは薪の確保、保存食づくり、生活用品づくりなど。

 

あったらいいよシリーズ
右から麻紐、がんび(白樺樹皮)杉葉、メタルマッチ、これで着火
ナイフは必需品
爪切り、これが無いと意外とストレス
砥石、切れないナイフは使えないし危ない、爪切りの代用にも(笑)

薪は、太さ別に用意して乾かしておく。

火がおきているうちは、どんなに小さな火でも無駄にしない。

とにかく湯沸かしと、今日は早煮昆布で佃煮づくり。

昆布、エノキ、干し椎茸、油揚げを甘じょっぱくコトコト、仕上げに鰹節、白ごま、刻んだ紫蘇を混ぜる

 

発酵液と精油を混ぜて、身体のメンテナンス(頭皮にスプレーしてシャンプー代わり、タオルにつけて顔や身体を拭けばスッキリ、虫除けにもなる)

レモンマートルと和薄荷は抗菌作用と清涼感に優れている

 

ビクともしないシェルターが完成

 

食器洗いも洗剤無しでOK。
大概は「食べた茶碗に熱々のお茶を入れて漬物でしごいて洗って飲む」というおばあちゃん方式で大丈夫。
油物も米のとぎ汁につけておいてナイロンたわしでゴシゴシすればOK。

昼間なら黒ペットに入っているお湯を使えるので完璧。

 

そうこうしているうちに日は暮れて。

「暗くなったら仕事終わり」の生活、これが当たり前だったはず。

電気があるからいつまでも仕事できちゃう。

 

 

夜は野菜ときのこのホイル焼き
寒くなって来たのでホットウイスキーが美味い(なのでお湯はたっぷりわかすのだ!)

 

 

 

【四日目】

心配していた三日間が終わり、精神的に少し緩む。

というか、普通に生活しすぎて避難状態だということを忘れてしまうw

 

 

 

 

久々に川へ梅吉と散歩に行ってリフレッシュ。

 

が、倒木などを発見してしまうと「薪!!薪が!!」と柴刈り(芝刈りではない)ばあさんに変身。

 

流石に幹は無理なので、カラカラに乾いた枝をぽきぽきと折りまとめて、首に巻いていた手拭いで縛って担ぎ持ち帰る。

背負籠とリヤカーが本気で欲しい!!

 

そうそう、「手拭いを首に巻いておく」もオススメ。

こんな風に紐として活躍もするし

防寒にもなるし、汚れ拭きにもなるし

 怪我をしたときに包帯代わりになったり

いろんな場面で役立つぞ!

素材としてはヘンプが一番オススメ。

丈夫だし、抗菌防臭作用があるので頻繁に洗わなくても良いし、洗っても乾きが早い。

藍染をしていればさらに抗菌作用が高まるし

紅花染をしていれば保温力が高まる。

 

さて、「日々生きること」をこなしてきたので、やり残していた仕事などにとりかかる。

いつでも暮らせる車になるべく、キャリ太郎小屋の内装を進めよう。

小屋の内部は細かく区切られていているので、一枚ドーンというわけにいかず、サイズを測ってスタイロフォームを切り貼り。

わたしはとっても大雑把な性格なので、こういうミリ単位の仕事が超苦手なのだが、それでもなんとかこなしているとコツをつかんで出来るようになってくるものだ。

デコボコ面にピタッとおさまったときの快感たるや!

そして、その上に夫が壁を打っていく。

この小屋は移動販売車としても活用する予定なので、壁・床などは撥水、拭き掃除が出来る素材でなければならず、パネル板にした。

 

途中、近所の友人がメロンを差し入れてくれた。

聞けばこの地震で流通もストップし売り先が無くなった野菜たちが行き場に困っているのだとか。

買い手は売ってなくて困り、売り手は買ってもらえなくて困っているこの現状。

やはりスーパーなどにすべて頼らずに農家さんから直でも買えるようにつながっておいたほうが良いし

大きな流通に頼りきっていない地元の商店的なものも大切にしたほうが良いなぁ、と思う。

常に営業出来ないとしても、そういう事態のときに、うちがそういう場所として使えたら。

まずは信頼関係を築かねば。

堀農園さんのメロン、なまら美味い❤

 

食欲に火がついたのか、粗食だろうがなんだろうが文句をいわずなんでもたべる夫が

「今日はどうしてもヴルストよしださんのソーセージが食べたい!」と言ったので、買ってきてもらった。

 

自転車で買いに行ける距離に名店があるという贅沢。

 

そして

「あるものでなんとかしのぐ」日々だったので、食べたいと思うものを食べたいと思うときに食べられるというのも、贅沢なことなのだなぁとしみじみ。

 

梅吉も目の色が変わる。

いや、ほんとに、美味しいものを食べられるって

ほんとにほんとに

幸せなことであるよ。。。。

 

 

今日も夕焼けが美しすぎてコワイくらい。

 

一日中外にいると日が暮れるのが日に日に早くなってくるのを体感する。

 

広い大地

目の前の炎と、煙越しに眺める星空。 

天気の読み方、昔の知恵を長老から聴く。 

そんな生活を送っていた遊牧民だった頃の記憶が

どこか片隅にある。。。。

 

 

 

 

 

【五日目】

 

もう、毎日同じことの繰り返しの日々になってきたのでそれほど特筆することも無い。

毎日

薪を調達し火を起こし調理をし

農作業をして食べ物を育て 家や土地や道具のメンテナンスをし

犬と遊び

昔話の世界の生活。

 

そういえば

ネットの情報もあまり見なくなってきた。

厚真の山の悲惨な写真は衝撃だったけれど…

 

砂川の生協は営業しているとのことだったので、またバイクに乗って行ってみた。

 

節電で店内は薄暗い。

野菜・果物は普通に並んでいるけど、噂通り豆腐・納豆のコーナーは空っぽ。

 

魚、肉のコーナーも少量の扱いはあるけれど半分以上は棚を閉めている。

カップ麺はほとんど無し、袋麺はやや残っている。

 

豆腐が無いだの牛乳が無いだの

今それ食わんとだめか?

無いから食べたくなるのか?

 

牛に関しては(酪農家さんには申し訳ないが)根本的なところから見直すべきなんじゃないだろうか。

 

 

本当に夜は冷えるようになってきた。

冬用の上着を出してきて、スウェーデントーチにも火をつけてみた。

夕食は天ぷらにしてみたがトーチで揚げたほうが良かったのではというくらいの熱量。

 

そしてまたなんまらあったかいんだこれが!!

冬にスウェーデントーチ、必須アイテムかも。

 

 今回の生活で「太陽の偉大さ」をつくづく知ることになった。

太陽が出ていれば暖かく沈んだら寒くなる、これは当たり前のことなのだけど、家にいるとそう体感することでもない。

外での生活はそれが直撃だ。

太陽が大地をあたため生き物すべてをあたため生かしてくれる。

 

太陽が熱を作る。水がお湯になる。

今は電気だって作れる。

 

人間が火を扱うようになる前は、太陽がすべてだっただろう。

 

太陽は偉大だ。

お天道様に顔向けできないようなことはしちゃいけないんだ。

 

 

【六日目】

 

スウェーデントーチの素晴らしさに感動した父ちゃん、

丸太を切りまくる。

 

 

 

そして大量に出る「おがくず」!!

これは…

ついにトイレに着手する時が来たようだ!!

 

友人が「使わなくなったけど要らない?」と譲ってくれた自宅用サウナ。

もちろんサウナに用は無いが、サイズ的におトイレにピッタリじゃないかしら!?

自然の中でも不自然じゃないように&雨風に耐えられるよう、油性塗料で塗り塗り

野外イベントなどで使っていたポータブルトイレを設置

おぉ、ピッタリ!

本当は和式にしたかったのだけど、サイズ的にしゃがむのは難しい。残念。

めんこいシールなどを貼ってみたが、、、、

いろんな意味で逆効果だったかも。

おがくず(&大便)入れもサイズ的に微妙(あとで買い直した)だし、今ひとつ安定感が悪いので、これはまだまだ改良の余地があるな。

 

トイレネタといえば

このラムズイヤーの葉っぱ、野糞に最高。

この柔らかな起毛は鼻セレブならぬ肛門セレブなのである。

 

 

そして今宵もスウェーデントーチに着火してみたが、

夫が「こうしたらもっと燃えるんじゃない?」と張り切って切り込みを入れすぎ、夜更け前に燃え尽くしてしまった…

なんでもやりすぎは良くない。ものには「ほどほど」というものがあるのだ。

 

そしてマジで車中泊も寒くなってきたのでスタイロフォーム導入。

これは真冬の車中泊で実証済みだが、ほんとにこれだけで車内の温度が随分違うのだ!!

スタイロフォームの断熱力、すげー。

 

ちなみに右にぶらさがっている黒いモノも水タンク。

車内ではこうしてぶらさがっていると、とても便利である。

 

 

【七日目】

 

犬が…あたたかい!!

犬がそばにいてくれるだけでぬくもりがあることに感動する朝。

とにかくめんこくて癒されるし、災害時には犬は必須かもしれないぞ。

 

ベジタリアンの友人が遊びに来たので、今日はみんなでベジカレーを食べよう♪

 

ただの野菜だけのカレーじゃつまらないので

車麩でカツカレー!!

炭火での揚げ物は慣れたものだが(家の火鉢で)

薪で揚げ物って、なかなかだと思うぞ。

火力コントロールがだいぶ自在になってきた。

 

電気がとまったくらいで「インスタントラーメン食べ飽きたー」とか言ってるみなさん。

電気もガスも水道も無くてもカツカレー作れますよ。

 

じゃじゃーん!!

久々におしゃべりを楽しみながらみんなで食べるごはん、美味しかった〜〜〜〜!! 

 

もちろんひとりで生き抜くチカラも必要なんだけれど

孤立するよりは仲間と一緒に助け合っていけたらいいよね。

コミュニケーションも心の栄養に大切。

 

ついでなのでソイミートの唐揚げも作っておこう。

ソースカツ卵とじにして夜のおつまみに。

 

 

 

 

そして

 

こうして一週間が経ち

 

明日から札幌でお仕事

 

というタイミングで野営は終了することになった。

 

 

 

シェルターをたたみ、荷物をすべて家に取り込む。

 

安心感と寂しさが入り交じる複雑な心境。

不謹慎かもしれないが

わたしはこの一週間の生活が楽しかったのだ。

いろんなことにチャレンジして

いろんなことが見えたし、わかった。

頭で知っている知識も、実際に使ってみないとわからないものだし
わかったつもりでいたのに実は全然できていなかったり。
 

 

 

 

夫も同じだったようだけれど

自分の立ち位置とかこれからとか改めて考えるきっかけと時間になったようにも思う。

 

 

 

 

 

家の中で火鉢で湯を沸かす。

 

炭のありがたいことよ…

ガスのありがたいことよ…

 

 

人間、「◯◯が無かったら行きていけない」というものが多いほど、不自由だし生き残りにくいと思う。

 

便利になりすぎて

便利に慣れすぎて

人間本来の持つ生きるチカラは減ってきている。

 

「あったほうが良いけど、無くても大丈夫」の位置に居ないとあっという間に暮らしていけなくなる。

 

テレビの洗脳から解かれよう。

テレビCMで流れている商品は、暮らしていくのに必要じゃないものばかり。

必要じゃないものを売りつけるためにお金をかけて広告しているんだよ。

人の欲とコンプレックスを刺激して

「もっと」「もっと」「これを使わねば」「これを買わねば」と必要の無いものを買わせているんだよ。

そしてそれらは殆どが必要ないどころか、身体に、そして環境に悪いものばかり。

そんなものをお金を出して買って身体と環境を破壊して、病気になって、また薬でお金を使わせる。

そのお金を得るために、みんな死に物狂いで働いている。

すごく良く出来たマッチポンプ

 

「本当に、生きるために必要なもの」を自分で選びぬけるようになろう。

あんなものもこんなものも無くても生きていけるよう身体と精神を鍛えよう。

 

 

 

 

足るを知る。

 

そのへんのもので生きる。

 

一日一日を大切に生きる。

 

最後に、人の言葉を借りて終わります。

 

 

私たちの先祖は、「暮らしはつくるもの」「仕事はつくるもの」で生きてきました。ところがとりわけ戦後以降、「仕事は雇われるもの」「暮らしは買うもの」に変わってきました。そのツケが、さまざまな形で私たちを圧迫していて問題も大きくなっています。

 もういちど、「仕事をつくる」とはなにか、を考えていかなくてはいけないと思います。一人でできることもあるでしょうし、仲間といっしょにすることもある、自然があってできる仕事もあるし、地域があってこそ仕事もあります。

 新たな動きにも目を配りながらも、私たちは、この日本の風土は、なにを育んできたのかを絶えずふり返りながらすすんでいくことが大切だと思っています。

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